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X-3のフロッピーディスクドライブを修理した

チミドロの曲作りで、シーケンサーとして活躍してるのがX-3というシンセサイザー。1993年製のKORGのオールインワンシンセで、高校2年の時に買って以来、ずーっと使ってる。

最初はこのシンセの内蔵音源を使って、誰に聴かせるでもない曲を量産していたのだが、数年後にAKAIのS2000っていうサンプラーを買って、X-3のシーケンサーでS2000を動かすっていうやり方になって、それで今も曲を作っている。のだが、先日X-3のフロッピーディスクドライブがイカれてしまった。シーケンスデータを保存しようとすると「Data Error」とか「Drive not Ready」って表示が出てダメ。そもそも動作音もなんか変で、おじいちゃんのうなり声みたいになってしまった。

(ちなみに、この話は、誰か自分同様X-3が壊れて困っている人がいたらちょっとした参考になるかもと思って書いているので、かなりどうでもいいかと思います)

このシンセのフロッピーディスクドライブ(以下かっこよくFDD)が調子悪くなったのはこれが始めてではなく、数年前、6・7年前か?とにかくずいぶん前に、同じように突如データの読み書きができなくなってしまい、その時はクスモに車を出してもらってKORGの工場まで持ち込んだ。今KORGのホームページみると直接修理を受け付けてはくれないみたいなので、その頃まではOKだったのだろうか。どこだったか忘れたけど倉庫が立ち並ぶ工業地帯の一角で、超でっかくて薄暗いエレベーターの中を裸のシンセを抱えて上がっていく時の非現実感がぼんやり残ってる。

で、修理代がどれぐらいしたか忘れたが、その時は無事なおって、また使い続けていたのだが、時が経って2010年の終わり。どうやらもう部品の保管期間が過ぎ、KORGで修理を受け付けてくれないようなのだ(ネットで検索しただけでちゃんと問い合わせたわけではないです)。ただ、がんばって検索を続けていくと、同じシンセを使っている方が、自力でFDDを修理しているレポートがチラホラ見つかったりして、むしろ自分でやれば超安上がりっていう話もあったりで、そこに賭けてみることにした。

X-3に搭載されているFDDは「EME-213」という型番のゴムベルト式のもので、もともと壊れやすいものではあるらしい。壊れるっていっても、多くの場合、ゴムベルトが伸びたり切れたりといった経年的な理由で、つまり、そのベルトさえ交換できればなんとかなるケースが多いという。そんで、肝心の交換用のゴムベルトなんだが、ミクシイのX-3コミュニティにあった過去スレなどを参照するに、「186mmx0.4mx2.8mmFDD用」っていうサイズのもので代用できるとのことで、「千石電商」という電子部品のオンラインショップで購入できるという、のだが…。その通販サイトで検索しても、同型のものが見当たらない。ミクシイの書き込みも4,5年前のものだし、今はもう売ってないのかもなーとここで一度挫折。

ヤフオクで探してみると、「ご指定のサイズのゴムベルト作ります」みたいなお店が出品していて、これでもいいかと思ったんだけど、加工費等で2000円近くしちゃうみたいで割高。つうかそれなら中古でX-3買い直すかという気にもなる。あきらめきれずに探していたらBiddersに300円で出品されている方がいた!ちなみにこのベルト、他社のシンセやワープロの修理にも使えるみたいで、同じように探している人がたくさんいそうだなーと思う。手軽に買えればいいのだが(秋葉原とかいくと見つかるのかもしれない)。だいたい、機械の大事な部分がゴムってすごい。何年も使えばそりゃ伸びるっつうの。

数日経って代用のゴムベルトも無事届き、いよいよ試練のとき。手先が不器用なので、機械の中をいじるなんてめちゃくちゃ不安。やりたくない…。けどやるしかない。

ちなみにこれが届いたゴムベルト。
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こちらがうちのX-3。
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15年ぐらい使ってきて始めて中を開ける!底面自体、初めてじっくり見たけどネジいっぱいある。ピッチベンダーがあるので、壁に立てかけた状態で外していく。20個ぐらいあった。もう疲れる。

ネジを全部外すと裏蓋は結構カンタンに外れる。スライドさせて外す。中身。触るのこえー
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FDDの部分を見てみると、なるほど届いたゴムベルトと同じようなベルトが引っかかっております。まずこれを引っ張って外してみる。

確かに伸びきってる印象。引っ張ってみても弾力がほとんど感じられません。届いた方のベルトと比べてみると、元からついてたやつのほうがベルト横幅が若干小さい感じ。で、あとは新しいベルトをかけるだけ、なのだが、ここからが難しくて、ベルトがかかるべき場所を突起が邪魔してて、なかなかスムーズにいかないのだ。言葉での説明が難しいので、修理の参考にさせていただいたこちらのブログをご参照あれ。

とにかく、この黒い円盤の下にゴムを回し、左下にある金色の棒に引っ掛ければいいのだが。
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無理に引っ張ってパーツが損傷したり、ゴムが切れたりしたら終わりだーと思うからますますうまくいかない。途中めちゃくちゃイライラして、しばらくマンガ読んで気を紛らわしたりした。そんでチャレンジ、またできなくてイライラを繰り返す。いや、ベルトの周りを取り囲んでいる電子基盤を外しちゃえば、この突起も一緒にどかせるので、その方が早いのでは?と思い、ネジを外していったんだが、一つネジ山が完全にゆるくなっちゃってるネジがあって、それがどうしても外れない!ので基盤が外れない!!あー思い出しても腹立ってきた!

頭を冷やすためにパソコンみてたら、ベルト交換時は基盤は外さない方がいいというような記述もあったり(基盤の位置がズレるとデータの読み書きに支障がでるFDDもあるらしい。X-3がそうなのかは不明)で、基盤を外すのはやっぱやめて、ネジを元通り締め、改めて力技でゴムをグイグイと突起の下の隙間に引っ張りこんでいく(もう自分でも何言ってるか分かんない)…。そうこうしてるとある瞬間にスルっとゴムが入り込んで、突然うまくいった!なぜうまくいったのか自分でも分からないので、再現できる自信は全くないけどとりあえずなんとかなった。

ローラー部分もうまく回るので、これでいいんじゃねえか?と思い、底面パネルのネジを元通り締めていく。疲れ果てた。電源を入れ、フロッピーディスクを読み込んでみると、作動音が若返ってる!おじいちゃんじゃなくなってる。中年のため息ぐらいに。そして無事データを読んだ!書き込みも問題なし。この後、新しいフロッピーを入れてフォーマットしてみたところ、一度「Data Error」の表示が出てヒヤっとしたが、再度試してみると成功。とりあえずはこれで大丈夫…なのかな。

この度X-3が不調になった際、自分としてはいよいよPCを使った作曲環境を整える時だ!と確信したので、そっちの準備ができたら、X-3で作ったここ最近の曲のデータをすべてPCに移行しようと思う。またゴムベルトが切れないうちに。

※ネット上に修理のレポート、ゴムベルトのサイズ等を書き残してくださった方に感謝いたします。参考になりました。
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by chi-midoro | 2010-12-08 08:49 | 音楽
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