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ブラックニッカ日々 2016-7-9

お昼、家を出て新今宮へ。

以前インタビューさせてもらった「カストリ出版」という遊郭関連本の専門出版社をやっている渡辺豪さんと昼酒。
「きらく」という店で瓶ビール飲みながらホルモン中華そばを食べる。300円。店の雰囲気も最高だった。

次はおでんの「深川」へ。以前からブログで見て行ってみたかった店だ。一人では緊張して行けないような路地にあって、ダシのしみた大根がうまかった。店の外の棚をテーブル代わりにして飲むスタイル。ここもまた素晴らしい。豪さんと二人で、「いかに働かずに生きるか」という話をする。路地に一歩入っただけなのに静かな時間が流れる店だった。

そこを出て飛田新地を歩く。遊廓の専門家の豪さんと歩けるのは心強い。昨夜入った中津の「さんちゃん屋」で店の大将が「とにかく飛田は最高!手コキとは比べものにならんで」と幾度となく繰り返していて、なんで比較対象が「手コキ」なのかわからなくて笑っていたのだが、タイミングよく来れた。

14時頃でも賑わっている。3、4人組の男性が目立つ。あかりの下の女性を見ると、みんな現実感がないほど可愛い。たまに美人の熟女もいる。お客をとって、空になってる店も多く、さっきまで女性が座っていた椅子にリラックマ、ミッフィー、ディズニーのキャラなどのタオルがかかっていて、それがそれぞれの趣味なのかなと思うとグッとリアルな気がした。

今まで何回か通ったことのあるこの一角だが、いつもびびってサッと通り過ぎるだけだったのだが、今日は豪さんの案内で割と全域を見ることができた。予想以上に広大な敷地で、どこまで行っても店が途切れず驚く。200軒以上あるのだとか。あそこに座って、男の人に一日中チラ見されるのはどんな気持ちなのだろうか。慣れるものなんだろうか。

ちょっと料金が安い替わりに女性があんまり美人でなかったり、年齢がかさんでたりする「妖怪通り」と言われてる一角があるというのでそこも通る。恐る恐る歩いたがそんなことなかったな。足腰が弱っているらしき老人が店から出るところで、女性に靴を履くのを手伝ってもらっているのを見てスゲーと思った。

散策を終え、難波屋でもう一杯。「カストリ出版」の今後の予定など聞かせてもらい、楽しみ。

豪さんと別れ、天王寺まで歩いて「種よし」前の風景を写真に収めて帰る。

思ったより酔っており、しばらく昼寝。

夜、辛ラーメンを煮て食べる。なんか体調がよくないせいか全然美味しく感じず、心の動きゼロで食べる。

デヴィッドリンチの映画で後回しにしていた「ストレイトストーリー」を見る。リンチっぽくないハートフルな話なのだが、ところどころ変なところがあって、逆にその、ちょっとした異物感が不安にさせる。車で鹿をはねる女のシーン、狂気じみててやばい。兄に会うためにトラクターに乗ってノロノロと長い距離を走っていく老人が、途中で会った若者に「歳をとって最悪だったことは?」と聞かれて「若い頃を覚えていることだ」と答えるのが、完ぺきには分からないけど、分かる。景色が綺麗で、雨宿りすら気持ちよさそうで、俺もどこか終わりの決まってない旅に出たいと思った。
凪いだ映画で、うおーって感動するわけでもないけど心地よかった。ちょっと良い話すぎるかもしれない。あと、帰りどうすんだろ。

まだ眠るまでに時間があり、そのまま「あの夏、いちばん静かな海。」をみる。前にチミドロのLINEで「北野映画で一番好きなの何?」って聞いてみたら、「あの夏」という意見が多くて、あ、それもあったなと思った。この映画、公開当時に母親に一緒に見に連れて行かれたような気がする。

これもまた凪いだ映画で、「ストレイトストーリー」よりもっと淡々としているので、途中、え!あと半分あんの?と思ったほどであった。真木蔵人の服の着こなしがかっこよく、適当なトレーナーのすそから白いTシャツがチラッとのぞいて、ジーンズとぺたんとしたスニーカーみたいな、絵になるんだ。今後真似したい。退屈っちゃ退屈な映画だけど久石譲の音楽と、海と海辺の町の風景がよくて、イージーリスニング的に見れる。最後の回想シーンと、タイトルが最高のフォントで出てくるところ、良い…。

1991年公開、25年前だから、自分は12歳だった。その頃この映画をみて、どう思ったんだろうか。その時の自分の感想が知りたい。


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by chi-midoro | 2016-07-10 01:56 | 脱力
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