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ブラックニッカ日々 2016-8-7

昨夜、焼酎を買いに行ったあと上田岳弘「私の恋人」という小説を読み始めて、面白くて終わりまでずっと読んでいた。
主人公が生まれ変わりの記憶を持っていて、1回目は10万年前に生きていたクロマニョン人で、2回目はナチスに餓死させられるユダヤ人で、今、3回目の人生を日本人として生きている。10万年前の自分の時からずっと、まだ会ったことのない恋人のことを妄想し続けていて、独房で死ぬことになる2度目の人生でもやはり会ったことのないその恋人に最後まで語りかけ続けて、どうもその人じゃないかという人がやっと3度目の人生で現れるっていう、時間と距離を越えた話なのだが、それが当たり前のことのように平然と書かれていて面白い。

人類が誕生して、地球上の方々に移動していって、それぞれの土地で文化を作りながら繁栄していくっていう人間の1周目の歴史と、合理化・効率化を目指してその果てがアウシュビッツと原爆でっていう2周目の歴史と、テロか人工知能か、とにかくこれまでうまくいかなかったルールを一気に上書きする別の価値観が行きつく先までが3周目で、というような時間の流れの話が出てきて、ちょうど最近読んでる本とつながるなーと思って、そんなところもよかった。でもどっちかっていうと設定以外は真っ当な小説という気がして、そんなにうおー!なんだこれは!とまで思わなかったけど、10万年追い求めてきた恋人らしきキャロライン・ホプキンスがちょっとガサツで魅力的だった。一時期堕落しまくってドラッグ中毒になって歯が全然ないところとか。

小説たるもの時間や空間なんかヒョイヒョイ飛び越えてなんぼ、という気概を感じる一冊であった。

昼前に起きて、天保山まで行ってみる。日差しが強烈だけど、海が近いからか日暮れに近づいていきなり涼しくなった。
ひとしきり時間つぶして帰宅し、うたた寝のあと仕事少し。

というか全然今週働かなかった。誰に許可されたわけでもないのに夏休み気分で困る。
来週こそはやる。

この前ネットで「ビッグバンの前にはもうひとつの『古い宇宙』があった」という記事を読んで、正直なんだか全然わからなかったのだが、「無から突然何かが発生!」っていうのはもう絶望的に想像力が及ばないから、それより少しましっつうか、いや、でもその古い宇宙の始まりもあるのか結局。

飛行機にこの前乗ったのだが、怖がりなので、死ぬことも全然あり得ると思っていつも乗っている。
酒飲んで目を閉じながら、死んだらどうなるんだろうかと想像するのだが、宇宙の始まり同様これもやはりイメージの果ての先にあるものだ。
記憶が積み重なったりぼやけたりしながら、生まれてから今までの日々のヨレヨレの線が続いてきたのが、死んだところでふっつり途切れる、みたいなイメージが自分の限界なんだけど、そうじゃなくて、その生まれてから今日までの線、も丸ごと消えるのだ実際は。

その完全に消える感じがやっぱり想像できない。悲しいことだけど完全に消えてしまう。それはもう仕方なく認めながらも、死んだ後に続く時間をイメージするにはどうしたらいいんだろう。とか、3回生まれ変わる小説を読んだのに結局狭い考えから抜け出せない。

ま、いっか。今のところは。

明日の15時に天皇からのビデオメッセージが放送されるという。そわそわする。

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by chi-midoro | 2016-08-08 01:43 | 脱力
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