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ブラックニッカ日々 2016-9-15

朝ぼーっとしていたら、
前に会社勤めしていた頃の同僚から、Facebookでメッセージが来る。
「仕事が暇すぎてふとメッセージ送ってみました」とのことで、
久々にチャットで話す。
不思議な気がする。久々に飲みましょうと約束。

そういえば、勤めていた会社はタイムカードで出勤退勤時間を管理していたのだが、
毎朝タイムカードを押す時に「アタリ」が出たらその日いきなり休みだったら最高だなと思っていた。
どこかの酔狂な会社で導入されて欲しい。

昼ご飯は生麺タイプの即席めん。
14時からシカク。チャリで行く。

今日は巴さんと二人。
通販&入庫作業。今年から来年にかけての展望など、色々な話をしながら働く。

帰り道、なんかふと気持ちが萎びた感じになり、最近ではそういう気分の時は映画を見るのが一番気が紛れるのでゲオに寄る。
準新作で見たいのがいっぱいあってDVD5枚借りてきた。
5枚で1080円。

卵かけご飯をかき込みながら、まず「カルテル・ランド」をみた。Twitterで「すごい!」って書いてる人がいて、見たいと思っていたのだ。

メキシコで幅を利かせている麻薬密売組織から町を守るために結成された自警団(その名の通り、自前の武器で武装して密売組織と戦う)を追っかけるドキュメンタリーで、自警団が最初は町の人に好意的に迎え入れられて、肝心な時に役に立たない政府の軍隊よりも断然支持されて、実際に麻薬組織から町をどんどん奪還して勢力を拡大していくのだが、組織的に大きくなりすぎて政府に危険視されるようになり、政府公認の部隊になるよう懐柔策で言い寄られる、で、それに反対なリーダーと賛成派で分裂が起き、さらには拡大していく自警団の中に密売組織から差し向けられたらしき人物もどんどん入ってきて、自警団が町で悪さしたりし始め、どんどん当初の目的から離れていく。リーダーであるミレレスっていう人も、女性関係にだらしないところがあったりして、最後は家族からも愛想を尽かされ、武器の不法所持という罪状で獄中の人となる。

ドキュメンタリーなのかホントにと思うほど映像が鮮明で、凝ったカットもあったりして、かつ、いきなり自警団と密売組織との銃撃戦が始まったりするシーンもあり、迫力と映像の美的な面とか両方あってすごかった。監督が何が正しいとか、こういう流れにしたいというのを事前に決めて無さそうなところがよくて、登場人物がみんなそれぞれ複雑にダメだったり魅力的だったりする(強いて言えば、メキシコとの国境をやはり自警団で守っているアメリカ人が出てくるのだが、その人はちょっとかっこよく描かれていた)。最後なんか、そのメキシコの自警団のメンバーらしき人物がドラッグを製造してる場面も出てきて、警察も政府もグルだし、それにこれが貴重な収入源なのだから仕方ないみたいな。どう考えていいものか、簡単にはわからない。とにかく残虐な手口で威力を見せつけてくるカルテル側のやり口が怖くて……、それと同じぐらい自警団の後半の暴走ぶりも怖かった。暴力の連鎖。

しかしほんと、政府は頼りにならん⇒自前で武装っていう流れ、この前の「ボウリングフォーコロンバイン」にも出てきたけど、政情が不安定になってきたら日本でも(武装できないにしても、その考え方自体が)現実的になってきそうである。嫌だけど文句の言えない強い理論だ。

勢いにのって「サウルの息子」をみた。メテオさんとUCDさんと飲んだ時に二人ともこの映画のことを話していて、みなきゃ!と思っていたのであった。

これはもう、どうでこうでとか、ストーリーを書き記しておくようなものでもないような気がして、ゾンダーコマンドとしてアウシュビッツでユダヤ人をガス室に送り込んだり、遺品の衣類から金目の物を集めたり、遺体を焼いた灰を集めて川に捨てたりしているサウルという人物が、息子(本当にそうなのかは最後まで明らかにされない)の遺体に偶然出会い、それをなんとか正式に弔おうと命がけで行動するという、それはそれで筋だから大事なのだが、とにかく、サウルのぴったり背後から狭い視界で映される収容所の雰囲気や、転がるたくさんの遺体や、ゾンダーコマンド同志の暗号のような小声での短いやり取り、サウルの死んだように白い顔と表情とか、それをこうして少しでも体感できるだけでもう途轍もなかった。

監督はハンガリーのネメシュ・ラースロー(タル・ベーラのアシスタントだったそう)という若い人(38歳か39歳かぐらい)で、自分の親がアウシュビッツで亡くなっていて、人間の負の力の極致のような非道の記憶がどんどん薄れつつあることに危惧を感じてこれを撮ったらしい。

先に見た「カルテル・ランド」も強烈だったけどそれがちょっと遠くなるようなとんでもない映画だった。辛くて仕方ないけどこれは絶対見なきゃいけないもののような気がしたから見れてよかった。

メール見てたらちょうど図書館で予約していた「私はガス室の「特殊任務」をしていた」という、ゾンダーコマンドの証言をまとめた本が届いたという知らせが来ていた。早く受け取りたい。

関係ないことだけど、だらしない格好で映画ずっとみながら膝をさすり、ふと、自分が死んだあともこの膝の骨は残るんだなということが実感されて不思議な気がした。

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by chi-midoro | 2016-09-16 04:19 | 脱力
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