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ブラックニッカ日々 2016-11-15

7時50分に宿を出て高松駅方面へ。
朝の町、静か。
高松駅に近づくにつれて仕事に向かう人たちの姿が多くなる。

駅前のレンタカーをハセガワさんが手配してくれており、
乗り込んで香川県の綾川町にある「山越うどん」へ向かう。
高松駅から10キロぐらい走ったら一気に田舎な風景になる。
どこもそうか。

香川県は農地用水を確保するための「ため池」がすごく多いんだとハセガワさんに教わる。
カーナビの地図をみたら池だらけだった。

「山越うどん」は釜たまうどんの発祥の店らしい。
開店の9時ちょっと過ぎに着く。
うどんに玉子とネギがかかった「かまたま」が250円。
ゴボウの天ぷらと玉子の天ぷらをトッピング。
庭先の半露天みたいなところに席が設けてありそこで食べる。
モッチモチしていてとても美味い。
ダシや七味やショウガを入れて少しずつ味を変えていくのも楽しい。
安いし最高だ!

と思って食事してたら向かいから大泉洋がうどんのトレーを持ってやってきて、
ハセガワさんの運転する車で香川を走りながら、昔テレビでみた「水曜どうでしょう」の八十八箇所巡りの雰囲気だなと思っていたから、驚きつつも、あ、やっぱいるんだな、みたいに妙に腑に落ちた。

得した気分で店を後にして徳島へ向かう。
ハセガワさんの提案で、祖谷という地域へ。
徐々に山あいの風景になっていく。
山にへばりつくクネクネした道で、反対側は谷、みたいな。
途中、「大歩危」の道の駅でゆずの果汁を絞った瓶詰のやつなど買う。
ここからの眺めも綺麗だった。

山が紅葉していて、道の途中で落ち葉が降るように落ちてきたり、
カーブを曲がると視野が開けて靄がかった山並みが広がったりして、
なんと良い時期に来たものかと思う。

祖谷は「日本三大秘境」とも言われるみたいで、最初はその看板をみてそんな大げさなとか思ったが、
クネクネした道(対向車とすれ違えないような狭い箇所も多い)を延々走って、
さらに遥か高く見上げる山の中腹に集落があるのが見えたりして、
なんでこんなところに住むことにしたのか、と思う。
田舎は落ち着くなぁとかすぐ自分は思うし、思いたがりだけど、
この地形はハードだ。
でも景色は神々しい。

車内ではハセガワさんの持ってきたmp3プレーヤーで音楽をかけていて、
EVISBEATSの「ひとつになるとき」が最高にぴったりくる感じでよかった。
「ゆれる」は3回ぐらいリピート。

奥祖谷というところにある日本一長いモノレールっていうのに乗る。
乗車時間が1時間とちょっともあり、急な斜面をゆっくり登っていく。
標高がぐっと上がるので急に肌寒い。
落下のないじらし系ジェットコースターみたいで、
標高1350メートルの最高地点で視界が開けて遠くの山が見晴らせる。
でもそれは2分間ぐらいの間で、あとはまた斜面を下っていく。
頭の中が空っぽになって最高だった。
なぜかふと昔の悲しい思い出などがよぎる。

再び車に乗って、手作りのかかしがいたるところに置かれている「かかしの里」へ。
住民よりかかしの方が多いという場所で、かかしは可愛い顔に作ってあるけど、
ほとんど人間みたいに生々しい感じ(特に後姿とか)で、置かれている場所によってはギョッとする瞬間もある。
ヨーロッパからの旅行客がとにかく多いらしく、
ガイドの方が「こちらの方はピューリツァー賞を受賞したカメラマンで、」と地元の案内の方に紹介していたりした。
紹介された男性カメラマンは「ベリービューティフォー」と言ってたくさん写真を撮っていた。

案内所のような民家があって、そこにもずらっとかかしがいる。
そこにかかしの作者の方がいて、ヒノキの板にかかしのスタンプを押したのをどうぞとくれた。
嬉しい。

作者の女性は、10数年前に、生まれ育ったこの場所に戻ってきて、
過疎化していく村で「ここにこんな人が立っていたらどうだろう」みたいに一体一体のキャラを考えて作っているらしいのだが、
なんかその思いが、切ないように感じるけど、それは外から見てそう思うだけなんだろうか。
案外本人は淡々と、意味を持たせずに作り続けているのかもしれない。
それにしても、特にお金もとらず、タダで木の板をくれるぐらいで、
観光客は来ても直接この場所が潤ったりはしていなそうで、
拝観料みたいなのを取ってもいいのではと思うけどそれもまた外からの視点で、
そんなこととんでもない、とご本人は思っているのかもしれない。

車で来た道を引き返しながら「かずら橋」という、つるで作った吊り橋を見て、
(渡るのは有料で、そうと知らず二人とも財布を忘れてきてしまった)
記念写真を撮って帰る。

途中の「そば道場」という店で、
おろしそばとおでんを食べる。
祖谷そばといって名物らしく、
ちょっと平打ちっぽい黒いそばだった。
大根おろしが辛くて最高に美味しい。
こんな美味しいそばを食べたことがあっただろうか。
お腹空いてたし、タイミングもよかったのか。
二人して「うますぎる!」と叫びつつ食べる。

日が暮れて、一気に暗くなる山道。
運転が大変そうだ…。
と思いつつ助手席でウトウトする。

レンタカーの返却期限の20時に間に合って、車を返し、
昨日に引き続き繁華街を散策。
ケータイで調べて、酒場放浪記に出たという「ふるさと」という店に行ってみることに。
ライオン通り沿いの大きな店。
割と観光客向けの店かもしれない。
チヌの塩焼き、骨付き地鶏がとんでもなく美味しく、
ハセガワさんが「うますぎて頭良くなりそう!」と言っていたのが面白かった。

その店を出て、ガランとした店内に照明がせわしなくぐるぐる回り続けているのが外から見えるカラオケスナック「彩花」へ寄ってみることに。
お酒は一杯500円、カラオケは一曲100円。
元プロ野球選手のお父さん(おじさんとおじいさんの間にもう一個言葉が欲しい。それぐらいの歳の方)とお母さんが二人でやっていて、店に入った時は横になっていたお父さんが起きあがり、色々話を聞かせてくれた。
国鉄スワローズ時代は東中野に住んでいたんだという。

オリーブをエサにして養殖した「オリーブはまち」の刺身をサービスしてもらう。
透き通った味で美味い。

「襟裳岬」とか歌う。ハセガワさんと「満月の夕」をデュエットしたり。
お父さんが「うまいぞ!」と褒めてくれつつ手拍子をする、その手拍子が
まったくリズムに乗っていなくて、何の規則で打ってるのか分からなくて最高だった。
途中、常連さんが一人入店。
佐渡山豊や浜田省吾などをハスキーな声で歌っていた。
この店に来るのが今日2回目(一日に2回いたという意味。出勤前と退勤後)らしく、
「月に36回来る大常連」とのこと。最高である。

お父さんがいい具合に酔って、
カラオケの採点でぞろ目が出ないともらえない「いいちこ」のボトルをくれたり、
お母さんが柿を切って出してくれたり、ありがたい店であった。
「11月28日に店でカラオケコンテストやるから来い」とのこと。

いい具合に酔って店を出る。
宿に戻り、音楽かけながら日本酒を飲む。
いつからかキリンジの弟のソロ・馬の骨の「Red light,Blue light,Yellow light」っていう曲がハセガワさんといる時のテーマソングのようになっていて、それが最高過ぎて何度も聴く。聴いてない時も頭の中で歌い続けていた。

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by chi-midoro | 2016-11-17 01:28 | 脱力
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