<< ブラックニッカ日々 2017-... ブラックニッカ日々 2017-... >>

ブラックニッカ日々 2017-01-04

俳優の温水洋一が落語をしている夢を見る。
すごく似合っていた。

喉が痛くて酒も飲めない。
昼は近所の中華料理店でマーラーラーメンというのを注文して食べる。
しかし味も分からなくて、美味しいのかどうか分からないままとにかく食べた。

図書館で借りていた宇田川敬介「震災後の不思議な話」という本を読む。
震災以降、被災地で生まれた怪談を集めた本で、あれだけのことがあったらそんな話もたくさんあるだろうと思って、
前から興味があったのが、予約人数がすごく多くて、だいぶたってようやく借りることができた。

読んでみたら著者の書いてる部分はそんなに身がなくて、
割と結構どうでもよかったのだが、
怪談の部分は独特な味わいがあった。
そんなに数がなかったので、概要をメモ。

・大阪に住んでいる女性が大勢の人が水の中に沈んでいく夢をみたため、出張で東北の方へ行くという息子に出張をやめるよう言った。息子は母が何度もそれを言ってくるので出張の日程を変更して、被災せずに済んだ。
・ある男性が末期がんで千葉の病院に入院しており、どうやらもう数日しか命がもたないというので岩手に住む親族が千葉にきてその間に震災起きて、親族が助かった。
・中学の同級生が突然「私たちずっと友達だよね?」「急にもう会えないかもしれないと思って」と言ってきた。その日の午後に震災が起き、その同級生は行方不明になってしまった。
・地震が起きたとき、震災の2年前に亡くなっていたおばあちゃんが「地面が揺れたらとにかく高いところに逃げろ」と言っていたのを思い出した男性が車で高台に避難しようとしていたが、山側への道が渋滞していた。その時、おばあちゃんに似た声で「そこを右」などと指示する声が聞こえてそれに従ったら助かった。
・津波に巻き込まれた男性がどうもがいても何もできずあきらめかけた時、何本もの手が水中から出てきて自分を押し上げてくれた。その後背中に無数の掌の跡が残っていた。
・地震の直後、なんとなく「おやつだ」と思ってもらいもののチョコレートをポケットに入れた。その後津波がきて、なんとか助かったものの生き残った女性数名で寒さの中意識がもうろうとしてきて、その時に、ポケットにチョコレートが入っていることを思い出し、それをみんなでわけて気力を取り戻し、なんとか救助された。
・遺留品を保管している倉庫から物音が聞こえ、徐々に声になって八月なのに「寒い、寒い」という。その声を聞いて震災後に仮設住宅で孤独死したお婆さんの声だと分かったヘルパーさんがその声に向かって話しかけると「ひざ掛けがないんだよ」という。すると、布団を一枚敷いた上にお婆さんが座っているのがはっきりと見えた。ヘルパーさんはお婆ちゃんと「明日持ってきてあげるからね」みたいにやり取りして、お婆さんの部屋の中からひざ掛けを探しだし、他の遺品と一緒にしまい直したところその日から声はしなくなった。
・津波の翌日、神社の境内でたき火をしていると女性が来て「ここは安全ですか」という。たき火の番の人が対応し、食べ物を用意していると「子どもたちが…連れてきます」と言って女性は去っていった。「一緒にいきます」と言って追いかけたがすぐに姿が見えなくなった。その明け方、女性が三歳ぐらいの子どもを連れ、腕には乳飲み子を抱いてやってきて、深々と頭を下げたとたんに消えてしまった。気が付くとその足元に二人の子供の遺体が横たわっていた。
・がれきの山の中、一人で何かを探している女性の姿があり、声をかけると「私も娘も無事なんですが、体がないんです」と言って消えてしまった。
・ある地域では、3時21分になると津波のゴーッと言う音がいつも聞こえるのでみんな耳を塞ぐようにしている。その音の中に足が悪かった母が足を引きずりながら歩く聞き覚えのある音が聞こえたといって走り出した男性がみんなに行ってはいけないと引き留められた。
・韓国で流行っている噂で、震災後に遺体の衣類から金目の物を盗んで帰った韓国の泥棒が謎の死を遂げたというものがあるらしい。(これが一番ほんとかよと思った)
・津波で完全に流されて無人になった場所に連れていってくれとタクシーを止める客は決まってその場に着くと消えているのでその方面へはどのタクシーも行かなくなった。
・復興商店街の居酒屋の前で若者4人組がタクシーを止め、乗せていくと途中で「運転手さんに聞きたいことがあるんです」というので何ですかと促すと「実は自分たちが死んでしまったのかどうかわからないんです。さっきも居酒屋でいろんな人たちと飲んだり話を聞いたりしてきましたが、どうも様子が変なんです」と言うので「えっ!」というと次の瞬間には彼らは消えている。
・バスの中から津波で流されて何もない風景の中に立っている老夫婦が見えて、乗客の誰もが見えているのだが、その二人はすでに死んでいて、いつもその場所に来ていたデイサービスの迎えの車を待っているんだという。。被災地に取材にいったカメラマンが取材以降急に肉が食べたくなり、人が変わったように写真のタッチも変わり、震災のあった年に行われたどこかの場所の花火大会をどうしても見に行きたくなって、花火を見ている最中に体が軽くなった気がして倒れてしまった。本人いわく、花火を見てる時に自分に戻った気がした。そのカメラマンは自分についていた霊が花火をみて成仏したのではないかと思っている。それ以来、写真のタッチも元の軽ーいものに戻ってしまった。
・津波でほとんどがなぎ倒された中5本だけ残った木の横に人が立っているのを見たという噂が多く、通報もあって警察がその場に向かうと木の上にぶらさがっている人の姿が見えた。
・がれきの中から遺品を選り分けるボランティアをしていたらオルゴールの箱の中に指輪が入っているのが見つかった。気が付くと、隣で女性が作業をしていて、「せっかく指輪も出て来たからおそろいのネックレスも探さないと」と言って探している。「ネックレスもあったんですか?」というと「プレゼントされたものなのよ。でも彼とは別れちゃって」などというのでふと女性の方をみたら、その顔には目が無く、鼻も口もほとんど見えなくて気を失った。数日後、女性が探していた場所のすぐ近くでネックレスが見つかった。
・恋人と一緒に津波に流されて一人だけ助かり、彼氏は行方不明になったままの女性がいた。一年経ったある時、仮設の銀行のATMに並んでいるとその彼が列からこっちに歩いてくる。呼びかけると「今日は一周忌だから…」と言って徐々に薄くなっていく「待って」というと「復興がんばれよ。見てるからね」と言って消えてしまった。

と、こういう話は、自分はいつからかあまり信じられなくなって、そもそもこの本で語られている話が、本当に被災地で発生した怪談なのかも確証はないのだが、もしそうだとしたらと思って読んでいるとなんか切ないものがあった。生き残った側が心のダメージを埋めるためにそういう幻影を見るということは絶対あると思う。自分も祖父や祖母がなくなった後に、祖父母の夢を見たら、何か自分に伝えようと出てきたのかなぐらいは当然のように思うし。たくさんの人がそれぞれ、小さなことにも霊との関わりを感じて死がただの終わりじゃないと思おうとしたはずだと思う。

夜は吉野家の牛丼。並を持ち帰り。

父の会社に来ていた内藤さんや庄崎さん、浅田さんと少し飲む。
本調子じゃなさすぎて申し訳なかった。
今日も早めに就寝。
仕事できてないヤバい。

[PR]
by chi-midoro | 2017-01-05 09:17 | 脱力
<< ブラックニッカ日々 2017-... ブラックニッカ日々 2017-... >>