植本一子「家族最後の日」が本当に良かった。
読む前に、ネットにあがったインタビューとか、 ECDが癌で闘病している動画とかを見て、 なんか植本さんの中ではECDがもう死ぬものとして処理されていて、 「それが自分の人生にとってどうこうで」みたいな風に感じられて、 待て待てECDはまだ生きてるし、自分の人生の中の一つのアクシデントみたいに捉えたら可哀想だというか、 ひどいじゃん!と思ったりもしていたので、 ちょっと本を読むのが怖かったのだが、そんなことはなかった。 ECDの癌は思ったよりもだいぶ重くて、植本さんはそのことによって 人生の中の何が重要かみたいな価値基準がひっくり返るほど衝撃を受けて、 インタビューや動画はその後の、覚悟をしたからこそのあっけらかんとした雰囲気だったのだと、 本を読むとわかる。 育児だとか家族のことだとか、 例えばこの本では植本さんが母親と絶縁するくだりが冒頭に出てきて、 読んでいると「え!そこまでするほどのことはないんじゃないの?この世に一人の母親なんだし」と思うのだが、 その関係性はその人にしか分からないし、 絶縁後もずっと母のことを考え、絶縁した母が”いる”ということが植本さんのバランスになっていることがわかるので、 こういう風にある家族なんだなと思う。 アマゾンのレビューを見ると、身勝手な母みたいな風にばかり書かれているのだが、 育児や家族との関係の正解なんて本当にどこで誰が決めたことなんだろうか。 そりゃもちろん、みんな仲良くできればそれがいいんだろうけど、 仲良くいる、ということを必要としなかったり、それを選ばないことで続いていくバランスもある。 本はECDが抗がん剤り治療を始めるあたりでふっと終わり、でももちろんこの後にも時間は流れていき、 それがまた次の本になる保障もないし、それを読みたいと思うのはおこがましい気もするが、 この家族がどうなっていくのか知りたくなる。 午前中に家を出てロフトプラスワンウエストへ。 巴さんとVJのヒワタシさんと合流し、みんなのリハが終わったあとにセッティング。 あっという間に12時の出番となり、 あっという間にライブが終わる。 ホッとした。 それからはお酒を飲みながら他の出演者の方々のライブを見る。 よいまつりさんのライブ、オジマサイリさんの一人ユニット「くまちゃんシール」のライブが特によくて、二人とも本当に天才だなと、もっと広く知られるようになってほしいと思った。 今日の主催者の「音に敏感」のライブにもほぼずっとよいまつりさんがボーカルとして出ていて、その組み合わせもよかった。 トリはオオルタイチで、最近の「ゆうき」の感じじゃない、ずっと前に「ゆうばり映画祭」のタイミングで札幌で見たライブみたいな、激しいオオルタイチの感じで、最初から最後まで巴さんと最前列で見ていたのだが、人間が作り出した最良のもの、というようなライブだった。 基本は過去にリリースされた音源に近いトラックで、それ自体になにか大きな変化があるわけじゃないのだが、目の前で飛び跳ねて叫んで、ステージを滑りまくって左右に激しく行き来しているオオルタイチがいるだけで、涙が込み上げてきて、嫉妬だとか暗い気持ちだとかずべて吹き飛ばしてくれる光の発散みたいな感じで素晴らしかった。倍は見たかった。 終演後、酔った勢いで握手してもらったり写真撮ってもらったりしてミーハー過ぎた。 少しお話もできて、昨日東京でオレリアンと会ったと言っていたので驚いた。 会場に残って、来てくれていたヤマコットさんやはやとさんとしばし歓談し、 行けそうなみんなで打ち上げに。 なんば付近の串カツ屋に入る。 店主も常連客もコテコテの大阪のノリで、ゲラゲラ笑っているうちにあっという間に時間が経つ。 ロフトの宮武さんも途中から参加してくれて、 はやとさんと三人で立ち飲みの赤垣屋でもう一杯。 今日は焼酎のプラカップ220mlを1本飲んで、ロフトでビールを2杯飲んで、居酒屋でビールを2杯、チューハイを3杯ぐらい飲んだので、かなり酔ってきた。 最後にはやとさんと日本橋まで歩いて二郎インスパイア系の「マッチョ」のラーメンを食べる。 大阪で食べれるこういうラーメンの中ではここが一番美味しい気が、最近している。 麺の量を最初に聞かれるのだが、多く頼み過ぎたはやとさんの麺を勝手に横からもらって食った。 地下鉄日本橋駅から都島に向かうつもりが、起きるたびに変な場所におり、 なかなかつくことができない。 それでも終電までになんとか天神橋筋六丁目駅にたどりつき、 ゲオでDVD借りてふらふら歩いて帰る。
by chi-midoro
| 2017-02-14 01:06
| 脱力
|
関連リンク↓↓↓
以前の記事
2020年 12月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 01月 2014年 11月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 01月 2013年 11月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2001年 12月 2001年 04月 最新のトラックバック
検索
カテゴリ
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||