昼ごはんは袋めん。 ボーイズにはチャーハンを作る。 仕事ひと段落して藤田邸公園へ。 シート敷いて横になって本を読む。 斎藤貴男「強いられる死 自殺者三万人超の実相」を読み終えた。 なんだか文章があんまり頭に入ってこなかったけど、ところどころ思うところあり。 過労による自殺や、社会制度が弱者を切り捨てるような方向に進んで行ってその犠牲となって自殺してしまった人々のケースをもとに、今の社会を考察しているような本。 「労働者の権利を強めるほど、労働者の保護が図られるという安易な考え方は正しくない。場合によっては既に権利を持っている人は幸せになるが、今後そのような権利が与えられにくくなるため、これまでより不幸になる人が出てくることにも注意が必要である」 という部分。例えば、女性の出産前後の休暇とその後の復職とかの条件がすごく良くなったとして、その結果、会社側が女性を雇わなくなるということがあり得る。 経営者にしたらできるだけ雇っていて苦労のない、平均的な人たちを揃えた方が効率的な業務がキープできるわけで、そりゃそうなるかもなと思うのだが、そもそも企業は効率を優先する、っていう原則は本当にそうなんだろうか。そこから変えられないのだろうか。 あと、何かのきっかけで自殺者が増加した場合、ヨーロッパでは国家が社会をサポートするという流れがあるという。日本だと、個別のケースごとの支援が主で(それも不十分なものらしいのだが)個人を助けたって根本が変わらなければ自殺者は減らない、みたいな話。 あと、もう一個、ある郵便局員が小泉時代の郵政民営化の時に大きく仕組みが変わって効率優先型にシフトしていく中で、そこから脱落して自殺したという話の中で、自殺した方は50代だったのだがその奥さんが「あの日、いつもと同じように主人と手をつないで寝て」みたいな風に回想している部分があった。 50代になって手をつないで寝るぐらい夫婦仲良くて、それでも仕事が行き詰ったら死んでしまうものなのか。もったいない。というか仕事がやっぱり人生の最前面になってしまうものなんだな。自分はありがたいことに仕事がかなり優先順位の低い状況で、だからそんな風にのん気に思えるのかもしれない。50代になって手をつないで寝られる相手がいるなんて、そんなかけがえのないことがあるだろうか。 しかし、4年前ぐらいの、会社に勤めて一気に仕事が大変になったあの時期を考えると、本当に辞めて良かったと思う。 (その時期までは超仕事してなかった。会社で一番仕事してなかったと胸を張って言える) 会社を辞めて収入はもちろん激減したが、それでも全然いい。あんなことをしてお金を得ても意味がない。 その頃は朝9時から夜は22時か23時ごろまで働くというのが普通で、まあそれでも飲みたい時には早めにあがって飲みに行っていたのだが、その飲み会での話は上司の悪口とか、会社で問題を起こした人のうわさ話ばかりで、しかもそれが真剣に面白いというか、そんなような思考になっていってしまって、頭のどこかで「くだらない。そんな足の引っ張り合い、何の意味もない」とギリギリ思っていた。 忙しくなって、精神がどんどん硬直していって、なんであんなやつが職場にいるんだ。あいつさえいなければスムーズに行くのにみたいなことしか考えられなくなり、もちろん自分も誰かにそう思われているのがわかる。 特に自分は、できるだけことを荒立てずに派遣社員の人たちに辞めてもらう、みたいな最低なミッションを与えられていたので、心がどんどん荒んでいって、その頃のことはあまりちゃんと思い出すことを避けてきていたが、今度ちゃんと思い出して書いておこう。 とにかく、働いている人がほとんど全員楽しそうにしてなくて、唯一楽しそうなのは飲み会で人の悪口を言っている時と有給をとってリゾート地に行ったときのFacebookの写真だけで、それが当たり前になってしまっているような感じだった。 人間誰しもうまくやりたい気持ちはあり、嫌いな上司でも全社飲み会ではお酒注いでおべっかを言うし、それで「いやー君には期待してるんだよ!本当に!」とか言われたら悪い気がしなかったりする。 と、結局迎合している自分も嫌だった。 「残業100時間」とか言ってるけど、本当に、嫌な仕事はしなければしないほど絶対いい。 こんなことは自分がこんな立場だから言ってるんだろうか。 会社が嫌だったら元気があるうちに辞めて、フリーで仕事をした方がいいと思う。 そして月15万で暮らせる状況になんとかしがみつけば、それぐらいはたぶん、ギリギリ稼げる。 ネットで無記名のどうでもいい記事とか一日1本ぐらい書けばいける。 逃げた方がいい!誰に言ってるのか分からないけど。 自分の場合は逃げてよかった。死にたいことは相変わらずよくあるけど、あんなに人を嫌って生きなきゃいけないよりは、今の状態で死んだ方が全然まし。 図書館に本を返して予約していた本を借りる。 ボーイズが「すき家行きたい」というのですき家で早めの夕飯。 高校時代に江東区のすき家でバイトして、まかないで食べてそのうまさに脳天が痺れて以来、ずっとすき家ではそれしか食べてこなかった「キムチ牛丼」が3月15日にリニューアルになったらしく、「ねぎキムチ牛丼」になっていた。 それはそれで美味しいんだけど、味も違って、なんか変に辛くなっていて、ショックだった。 もうあの味は味わえないんだな。切ない。 家に帰って仕事。 23時ごろ家を出て中津から夜行バスに乗る。 祝前日で春休みシーズンということもあって8600円もした今回のバス。 「ゆったりシート」みたいなバスで、椅子が大きめでリクライニングも最初からかなり倒れていて、気を遣わなくていいのがありがたい。 でも4列。隣はぬぼーっとしたすごいデカい坊主の男性。 たまにイビキをかくのだが、そのイビキをどんな風に捉えれば不快に思わずにいられるかを考えた。 最終的にイビキも生命の胎動と一緒で、つまりは地球の活動の一つだと、マグマの噴出、地鳴り、荒野に吹く風の音、そういったものと同じ種類の音なのだとなんとか考えるようにして寝た。 3月も末だが夜のバスは結構寒くて、ダウンを着てきて良かったと思った。
by chi-midoro
| 2017-03-20 13:41
| 脱力
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