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ブラックニッカ日々 2017-05-08

何度も何度も変な夢を見て目が覚めてはまた眠って、2時間おきぐらいにそれを繰り返して昼。
いつもの生駒軒のタンメンを食べに行く。美味しい。

日中することなく、梅田のシネリーブルで作った会員券が使える映画館が有楽町にあって、
そこでちょうど行けそうな時間帯で上映してる「午後8時の訪問者」という映画があったので、
それを見に行くことにする。千円で見れた。

主人公は女医。町医者って感じで、地域の老人とか子どもとかに慕われて、
「痛みで眠れない」とか電話がかかってきては家々を訪ねたりしているような。
その女医の病院に診察時間を過ぎた夜にインターホンが鳴って、
応答せずに済ませたら翌日刑事がたずねてきてそのインターホンを鳴らした主がなんかの事件に巻き込まれて死んでしまったことを知る。

防犯カメラに映っていたその死んでしまった黒人女性のことが女医は忘れられず、
あの時ドアを開けてれば助かったのに…と後悔し続けて、警察への協力の度を越えて自分でその事件について調べることにして、
そんなんでうろちょろ聞き回ってるうちに危ない目にあったり、出世のチャンスを逃したりする。

映画の中で、エンドロールも含めてたぶん一切音楽が流れない静かな映画で、
主人公の女医はずっと後悔していて気が晴れる瞬間がない。
いつ事件に関する情報が得られるかわからないから病院に寝泊まりするようになって、
超狭いベッドで寝て、全然美味そうじゃないご飯を食って、
とにかく楽しそうな瞬間が全然ない。
窓を開けてタバコを吸うシーンだけ、少し見ていて気持ちが軽くなる。
全編通じて、何かをしてると必ず電話が鳴ったり、インターホンが鳴ったり、
とにかく何か邪魔が入る。そしてそこで入る邪魔はいつもなんかすっきりしない、
言葉が足りないコミュニケーションという感じで、
そのすんなりいかなさが基調になっているように思った。
最後は主人公の思いが報われるんだけど、それでパーッと幸せになるわけでももちろんなく、
しかしその気の晴れなさが今思うとなんか良い。
取り立てて良いことのない日々に、少しの善意とか、怒りとか悲しみだけがぼんやり灯っているような。

映画の前後に、三省堂で「新潮」に保坂和志が書き下ろした文章を立ち読み。
だーっとななめ読みして済ませてしまったが、保坂和志があんまりこれまで言及してないはずの赤瀬川原平のこと、それと唐突にサチモスのことなど出てきて面白い。

一度家に帰り、19時から人形町で飲む。
笹新行って鳥波多行って解散。

コンビニでブタメン買って食べて寝る。

by chi-midoro | 2017-05-10 06:00 | 脱力
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