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ブラックニッカ日々 2017-11-08

朝起きて仕事関連のメールやり取りしつつ、借りていた森達也「FAKE」のDVDを見る。

佐村河内守を対象にしたドキュメント映画。
ぜひ番組に出てください、佐村河内さんの本当に語りたいことを伝えたいのです、
みたいに真面目な顔してやってくるテレビ局の人らのインチキさに腹がたつ。
でも、そのインチキな正義漢ヅラの姿勢を、森達也監督もこの映画の推進力にしているわけで、例えば新垣氏のサイン会に客なフリして並び、しかもカメラは隠し持っていて、サインに森達也と名前を書いてくれと頼んで、え!森さんですか!とうろたえるところを撮影するとか、そんなのは陰険で安っぽい。

佐村河内さんの不器用さ、かっこのつかなさだけが、生々しくて、それだけが信じられる。
もはや、何が嘘かもわからなくなり、とにかく佐村河内さんと嫁の香さんが不自由なく暮らしてくれればいいと思う。
そう思いながら二人の生活を覗き見した自分も陰険な視線を向けていると思う。

11時半ごろ家を出て心斎橋で取材。
2日連続で歩く心斎橋。疲れる。
取材先で食事がふるまわれるかと思っていたのだが勘違いで、サッと終わる。

じゃあ、何食おうー!とさまよい、結局この辺きたらいつも寄ってしまう「のスた」へ。
ニンニク抜きでお願いしたのが忘れ去られ山のように盛られる。
しかし、うまい。

日本橋駅から帰路につく。
梅田を通らず天六で乗り換えられるのでこっちのルートの方が好きだ。
帰宅して、電車の中でずっと読んでいた植本一子「降伏の記録」が止まらなくなって読み終える。

前の2冊までと違って、読んで行くうちにだんだんと植本さんに付き合いきれなくなっていく感じがしてしまう。
笑える空気も影をひそめて、ただ露悪的に普通は書きにくいことを書きはらしているように見えてくる。
しかし、「FAKE」もそうだけど、自分はその生活を本で読んで、ワハハ!とか何これすごい!という面白さではなく、
覗き見しているような陰気な楽しみを感じており、なんとも言えない。

植本さんはとにかく愛されてることを試さないといられないのだ。
何かで相手を引っ張り回し、「これでもまだ愛してくれる?」と確かめ続ける。
それで、相手の反応がちょっとでも自分の期待と違うと「やっぱり愛してくれないんだ」と落ち込み、相手を拒絶する。
っていうことをずっと繰り返しているようだ。
恋愛初期の、相手が好きだからこそ嫉妬が湧いてくる時期のような、そういう感じかと思うとわかるような気もするけど、
どこかで「他人の心の中なんて結局わからない」とあきらめるしかない。
しかし、植本さんはそれを外に表現できるから、それを見て「わかるよ!」っていう理解者がまわりに次々に現れるっていうサイクルが生まれ、限界が来るまで続けてしまうという。

最初の2冊よりも、他人を受け入れる隙間が狭くなって窮屈になっていってるところが息苦しい。
でも植本さんが何を書いていくのかは気になって仕方ない。
みんなが「がんばれECD!」と言っている時、ただ一人「早く死んでほしい」と言える人。すごい。

夕飯はカレーとポトフ。

一旦寝てまた起きて「フルートベール駅で」という映画のDVDをみる。
2009年にサンフランシスコで実際にあった、白人警官が黒人男性を射殺した事件を題材にした映画。
死んだオスカー・グラントに友達がいて家族がいて、生活があった、っていうことが描かれているんだが、
本当になんで警官があのタイミングで発砲するのか全然わからなくて、
その後の裁判の証言とか、なんかもう少し概要を知りたくなった。

大みそかの電車の中で、Mac Dre「Feelin' Myself」をスピーカーで鳴らしながらみんなが踊るシーンがあるのだが、
その曲がかっこよかった。

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by chi-midoro | 2017-11-13 07:28 | 脱力
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