録りだめていたテレビ番組を無表示で見終わり、
13時からゴクマさんに髪を切ってもらいに行く。 キツイ坂をチャリで立ち漕ぎしてゼエゼエ行っていたら、 桜ノ宮駅前の路地から大勢の人が歩いてきて、何かと思ったらロケをしているようで、 ふと目をやったら浜田雅功がいて驚いた。 あんぐらいの背格好なんだなーと思って先を急ぐ。 ゴクマさんが「明日台風くるでしょう。予約入ってるんやけど、向こうからキャンセルするって言ってくれるのを待つか、自分から連絡するか悩むんですよねー」と言っていて、あ、台風そう言えば来るんだったな、確か大きめのやつだって言ってたな、とやっと思い出した。 少し曇っているがまだ今日は天気がいい。 せっかく昼時に外に出たしなあと思って、天六に向かう交差点のところの天一で食事。 「味がさね」を食べた。美味しいけど普段の食事に比べて味が濃すぎる! オーバードーズ、という言葉が頭に浮かぶ。 家に戻ると父から電話。 今京都に来ていて本当は今日帰る予定だったのだが、明日の台風に備えて今日の新幹線の乗車率がすごいことになり、 予約が取れないんだという。 「じゃあうちに来たら」と言って、また改めて連絡を待つことに。 夕飯はそぼろ丼。 21過ぎに父から連絡があり、今から大阪へ向かうとのこと。 ボーイズと22時半頃に駅に迎えに行く。 コンビニで酒とつまみを買って帰って少し飲むと、 もう疲れて眠いようだった。ボーイズと寝てもらう。 部屋で村上春樹「アンダーグラウンド」を読み終わる。 あとがきで村上春樹が、オウム信者たちのことを書いている。 というかこの本はほとんど地下鉄でサリンの被害にあった人たちの証言で成り立っていて、 オウム信者や麻原に関する言及は(被害者が「死刑にして欲しい」とか言っている部分は除いて)ほとんどないのだが、 あとがきでは信者たちのことを書いている。 信者たちはみな、人生の過程で挫折したり、虚しさを味わったりして、他にも色々な理由があるんだろうけど、 自我のバランスを崩した。 本来自分が持っていなくてはならない自分の物語を放棄し、他人の物語に丸ごと委ねることにした。 その方が圧倒的に生きるのが簡単だからだ。 で、その物語の内容は、冷静な目からみたらめちゃくちゃチープなオウム真理教のあの世界観で全然よくて、 むしろチープでカラフルで刺激的な物語であればあるほどいい。 複雑で重層的な物語なんていらない。 敵と味方がハッキリ分かれ、身分も階層的にハッキリしている方がシンプルでいい。 そのシンプルでパラフルな物語に自分の人生を丸ごと明け渡してしまえば、 自分で思考する必要は一切ない。 命じられた通りやり、ミッションを効率的にこなしていけばいい。 そして、麻原自身のコンプレックスやその裏にあるドロドロした怒りや欲望に裏付けられた復讐の物語みたいなのを 役者の一人のようにできるだけ正確に演じ切る。 そうやってオウム関連の様々な事件が起きて行った。 というあとがきを読んで、その「空っぽな自分に強烈な価値観を丸ごと入れちゃうとすごい楽」、という感覚って今も至るところにあるよなと思う。 ネトウヨの人たちが、本当に、まるでプログラミングされた何かのように、 反韓、反中、反弱者層的な罵詈雑言を書ける場所に書けるだけ書きまくるのも、 空っぽの自分を強烈なものに埋められる気持ち良さに身を任せているんだろう。 1週間で愛する人が死ぬ!とか、そういう感じの映画やマンガがいっぱいあるのだって 強烈な物語が求められているからだろう。 視点がたくさんあって色んな人の思いが入り混じっているようなめんどくさい物語は疎まれる。 世界のことなんかどうでもいい、自分を貫く強烈なエモーションだけがあればいい!みたいな。 うんざりだ。 そうならぬよう気をつけたい。 夜中、レンタルしていたウェス・アンダーソン「ムーンライズ・キングダム」を見る。 これがまた、どこか「月曜日の友達」を思わせる。 それともだいたいの映画なり本なりは、どこか似ている部分があるものなのか。 男の子と女の子が家出して、追いかけられて連れ戻される。 という過程をオシャレな映像で可愛らしく描いていて、 なんかもう細部の現実性とかはどうでもよくて、 紙芝居を1枚1枚めくるようにスピーディーに物語は進むし、 感情移入するような感じでもない。 ただ、主人公たちがテントを張って一夜を過ごす砂浜があって、 そこはその後に台風で無くなってしまうんだけど、 いつまでもその主人公たちの心の中に「ムーンライズキングダム」として残り続けるっぽいように描かれる。 そこの部分は、「月曜日の友達」の最後の方のように「いい感じだな」と思う。 なんだけど、それが今は「世界なんてどうでもいい!俺たちだけのエモーショナル!」みたいなものとどう違うのか、 ひょっとして「月曜日の友達」も「ムーンライズ・キングダム」も全部同じその系譜にあるんじゃないかと思えてきてしまって、自分でそれへの反論ができない。 #
by chi-midoro
| 2018-09-07 17:07
| 脱力
朝、体調がひどい。
目が覚めては起き上がれずまた眠ってを繰り返す。 何か食べないといけないと思いつつ、でも無理、いや、お腹減った、みたいな感じが波のように繰り返される。 実家でもらった山形の冷やしラーメンを作って食べたらちょうどよくお腹に収まった。 借りていた「アマデウス」を見る。 モーツァルトとその天賦の才に嫉妬するサリエリの関係をテーマにした映画。 最近はこういう、千回ぐらい名前を聞いたことがある名画ばかりを見たい気分。 「アマデウス」よかった。 好色で酒好きのモーツァルト像は史実に沿ったものではないとも言われるらしいが、 もしかしたらこういうやつこそ神の声を忠実に作品に映すことができるのかもとも思う。 また、サリエリの感じが悲しくて生々しくて、 モーツァルトに焦がれながらも裏で手回しして彼を貧窮に追いやる。 追いやっておいて自分の思うように芸術の果てに追いやり、 最高の作品を作らせようとする。 そして自分だけがその誕生に立ち会おうとする。 なぜ神はあんなやつに才能を与え、自分にはその才能を見抜く力だけを与えたのか、 そう問い続けるうちにサリエリは神に背き、 モーツァルトを死に向かわせる。 モーツァルトのオペラはサリエリの圧力もあって全然客が入らず、 皇帝にも理解されない。でもサリエリはそのヤバさを知っていて必ずこっそり見に行く。 モーツァルトが酒を飲みまくって書いた楽譜を盗み見てほとんど肉体的な官能を感じたりもする。 モーツァルトがオペラを上演するけどすぐに打ち切りになる、そのオペラの曲が本当にヤバい!っていう感じが、 まったくその価値が分からない自分にもちゃんと伝わるように迫力を持って描かれていて、それを見ているサリエリの代わりに涙が出る。 ゲオにDVD返しに行ってまた色々借りて、食材買って帰る。 夕飯はボーイズとカレー鍋。 この前、スマスイに行った時に平民金子さんが「月曜日の友達っていうマンガ、この辺が舞台なんですよ。あれいいですよ」と言っていて、同じマンガを前に古町MOIさんにも薦められていたのを思い出し、ゲオで探したらあったので借りてくる。 読んでみると、「金剛寺さんは面倒臭い」とか、あと「悪の華」っていうマンガとか、それらに出てくる、 過剰に繊細で文学的な感性を持った少女と通じるところがあるような主人公で、 自分はそういうのがちょっと苦手で、文学のいかにも文学っぽい部分だけをなぞっているように感じてしまうのだが、 このマンガにはその苦手さを越えるエネルギーがあって、それに押し切られるように最後は心が震える感じになった。 最後、主人公たちが去年まではいたけど今はもういない中学1年生の教室が描かれて、 そこにただ風が吹き込んでいるだけ、みたいな描写で終わる。 限りのある一瞬と、その後も何事もなかったかのように続いていく長い時間が射程に入っている感じがいい。 メテオさんにその話をしたら作者の阿部共実の過去作のことを色々教えてくれて、 それを見てみると中二的な感性と、それが真っ直ぐ過ぎて人を傷つけてしまう、みたいなことを繰り返し描いているようだった。 「どうして誰も自分のことを分かってくれないのか」「どうして他人の考えていることが自分にはわからないのか」ということがただただ不思議に思えてそのことを考え続けているようなマンガ家なのかもしれない。 「月曜日の友達」の中には須磨浦山上遊園も出てくる。ちゃんとあの景色そのままに描かれていて嬉しかった。 今読んでいる「アンダーグラウンド」について、検索したら感想を書いているブログが見つかり、 読んだら、全体的には面白いと褒めつつ、「だけど、ほとんどの体験談が似たようなもので、前半以降は同じことの塗り重ねばかりなので読むのが辛い」というように書いていた。 自分はその塗り重ねこそ好きなので意外だった。 おとといツイッターでふと見た動画で、ロシアかどこかの国で謎の火の玉が目撃され、 それを色んな人が撮影した映像がまとめられたものがあった。 それぞれの場所から同じ火の玉(隕石かな)を撮っている。 その感じがすごく好きで、好きとかいうと不謹慎かもしれないが「アンダーグラウンド」も、 前に読んだ関東大震災の証言本も、同じ出来事が大勢の人を貫いているのに惹かれる。 この前みた「ミッドナイトインパリ」の面白さも、芸術界の偉人たちがこんな風に一つの場所にいたなんて、というところが自分の感じた面白さの一つだった気がするし、今日みた「アマデウス」でも、モーツァルトのいた時代にベートーヴェンもいて、二人が会ったという話も、不確定ながらあるらしい。 違う人が特定の出来事や時代を共有して、その経験をそれぞれ好きなように記録したものを俯瞰したい。 そうすると去った時間が、3Dみたいにちょっと立体的に見える気がする。 これもいつも思っていて何度も書いたことだけど、 祖母が亡くなった時に、祖母がたまに参加していたという老人会の会長さんが弔辞を読んでいて、 「トシ子さんは手先が器用ではなかったけど根気強く折り紙を折っていました」みたいなことを言っていて、 祖母がそういう会にいる場面なんて想像したこともなかったので、まったく新しい視点が与えられたみたいな気がした。 そんな風に、誰かが見た祖母の場面を完全に集め切ることができたら、 亡くなった祖母がもう一度ありありと想像できるようになるんじゃないかと思った。 その考えも同じようなものかもしれない。 一日暇な今日、絶対仕事を進めるぞ!と思っていたのに結局仕事せず。 やる気が出ない。明日は頑張る。 #
by chi-midoro
| 2018-09-03 04:27
| 脱力
たっぷり寝て起きる。
昼は昨日、岩屋港で買った「たまねぎラーメン」。 白菜たっぷり入れる。 15時に家を出て神戸駅を目指す。 スナックアーバンの路上出張版「アーバン道」が今日開催され、 デイリーポータルでお世話になっている古賀さんがゲストで来るという。 アーバンのママと古賀さんは、古賀さんがデイリーポータルに関わるようになるずっと前からの飲み仲間なのだとか。 16時頃に神戸駅から歩いていくと、 今日は天気が不安定で降ったり止んだりなので ミツムネさんが今度住居に改築する予定だという空き家に半分机を入れたような形でイベントが行われていた。 古賀さんからデイリーポータルTシャツを受け取り(今回はこのTシャツを売る、という名目で来ているらしい)、 先に来ていたヤマコさんと飲む。 kogeさんにも会えた。 平民金子さんも来ていたが、一瞬言葉を交わしただけでスーッと姿が見えなくなってしまって心残り。 すだちハイを2杯飲んだだけで結構酔う。 古賀さんファンの人も何人か来て、賑やか。 18時になるとママが「はい終わりです!」とサッと片づけを始め、 あっという間にみんな三々五々散っていく。 みゆきさんが遅れて参加できることになり、 ヤマコさんと三人で合流。 その三人で「八喜為」に向かい、テーブルが開くのを待っているところにママと古賀さんも後から加わってくれた。 2階のテーブル席で歓談。 何を話したかあまり覚えていないが、古賀さんとママの昔の話とか、 ママが「台風クラブ」のファンだという話などを聞いた気がする。 そこを出て近くのタイ料理屋へ。 改めて乾杯。 ママは近所に住まいがあり、古賀さんは今日そこに泊まるという。 積もる話もあるのだろう、去り際はスピーディーで、 会計済ませて外に出るともう古賀さんとママはおらず、 ヤマコさんがぜひ行きたいとおすすめしてくれた「ズドコノン」という店で最後の一杯を飲むことに。 すごいという肉豆腐はやけに美味しい牛肉がドーンと乗った一品。 インパクトあり。ヤマコさんが「そのだっぽい店」と言う通り、 若い人が新しい感覚で大衆酒場を再構築したような店。 もう自分は全然飲めも食べれもしない状況でそれが悔しかった。またゆっくり来たい。 トイレから出るとみゆきさんは終電に間に合うように先に帰っており、 ヤマコさんと二人で店を出る。 なんとか桜ノ宮まで間に合い、今日もまた布団に倒れ込む。
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by chi-midoro
| 2018-09-03 03:44
| 脱力
今日は朝から明石海峡大橋を歩いて渡り切るツアーに参加する予定で、
最近いつもこういう時に付き合ってもらっているみゆきさんと一緒に舞子駅を目指す。 8時半に大阪駅で待ち合わせ、9時半頃舞子に着く。 そこから歩いて5分ぐらいの「橋の科学館」というところが集合場所で、 受付してしばらく待ち時間があり、10時25分からいよいよ橋を渡り始める。 まず階段を登って7階までいき、 管理用の、普段は立ち入り禁止の通路を歩いていく。 車も通れる頑丈な道とは分かっていつつも、 道は網状になっていて下の海がスケスケで、しばらくは足がすくむ。 対岸まで4キロあり、トータル1時間半ほどかけて歩く。 風が通り、歩いていて暑くはない。 当たり前だが両側はずっと海で、徐々に淡路島が近づいてくる。 貴重な光景を見ることができて楽しかった。 こういう、「普段は入れないところにその日だけ入れる」みたいなイベントにばっかりたくさん参加しているらしい人が周りにチラホラいてそんな話をしていて、確かにそういうイベントいっぱいあるな、自分も色々行ってみたいな、と前向きな気持ちになった。 12時ごろに向こう岸に到着。 ツアーは朝から15時頃まで班分けして何組も出発する仕組みになっていて、 時間帯はランダムで決まる。 ちょうど昼時につけるこの班でツイていた。 橋のたもとの道の駅で昼ご飯が食べられる。 道の駅の中にはいくつも食事できる場所があるのだが、 その中でも、近くの工事現場で働いている人も来ているような、 一番リーズナブルで日常的な雰囲気の食堂に入ることにする。 「たまねぎうどん」と缶ビールを買って外のテラスで食べる。 旨いし眺めも良い。 さっき歩いてきた橋を見ながら食べた。 売店でお土産買う。 そのまま岩屋港の方へ歩き、この前行けなかった「扇湯」を目指す。 でも扇湯は15時半からの開店でまだまだ時間がある。 町の売店で酒やアイスを買ってベンチで飲み食いしたり、 前にも行った喫茶「モカ」でかき氷を食べたりウトウトしたりして時を待つ。 15時半少し前に扇湯へ。 タオル無料、石けんも無料で貸してくれる。 入浴料400円。 円型の湯舟が浴場の中央にあり、 その湯舟の周りにぐるりと座れる場所が設けられていて、 湯舟のお湯を桶ですくって体を洗う「かいだし」というスタイル。 みんなが湯舟を向いて輪になって体を洗うのである。 開店直後なので客は自分だけだが、石けんの泡とか湯舟に入ってしまわないかなと心配だ。 もう一つ、端の方に薬湯があり、その造りも面白い。 しばらくすると近所のおじいさんが数人ポツポツと入ってきて、 「なんや台風来るらしいのう。面倒な台風が」 「らしいな。一度に来て欲しいわ」みたいに天気の話をしている。 その言葉が、ここにはうまく書けないけど大阪の言葉とも神戸で聞く言葉とも違って漁師の荒々しい言葉みたいな雰囲気で、 聞き取れない部分も多い。 扇湯でオリジナルTシャツとポストカードを買う。 汗をかいたので買ったTシャツに着替える。 番台のお母さんも気さくで最高の風呂だ。 来ることができてよかった。 岩屋港へ向かい、16時40分のフェリーで明石へ向かう。 少し時間があったので売店ですだち買ったりする。 どんどんリュックが重くなっていく。 海風に吹かれながら改めて明石海峡大橋を眺め、 10分ほどで明石港へ。 以前、「蜂の巣」という居酒屋をアサ芸で取材した時に、 店主が「あの店に立ち飲み屋のノウハウを教わったんです。あの店が先生なんです」と語っていた 「呑べえ」という立ち飲み屋に行ってみようということに。 コの字カウンターの小さな店。 カウンターには大皿に惣菜が乗っており、 ホワイトボードには大量のお造り系メニュー。 隣の紳士が「美味しいですよ」と教えてくれたアワビの造りを食べる。 大皿のポテトサラダも食べる。 どちらもとんでもなく旨い。 隣の紳士の、もう一つ隣に75歳になるというじいさんがいて、 なんとなくその人に見覚えがあり、前に「蜂の巣」に行った時に際限なく話しかけてくるじいさんがいた、 きっとその人じゃないかという気がする。 話しかけられるのは全然嫌じゃないのだが、 何を話しているかほとんどわからないのだ。 子どもの頃は海しか遊び場がなかった。だからなんでも獲った。アワビも獲った。 というようなことはわかった。 コの字の向かいにグッと若い、50代~60代ぐらいのおじさんたちがいて、 ふらっとこの店に来たらしいおしゃべりな女性たちと歓談している。 そのおじさんたちの言葉はさっき扇湯で聞いたような海の男っぽい ラフでエネルギッシュな調子で、とにかくテンポが速い。 半分ぐらいしか聞き取れない。 するとじいさんが「ああいう若い人らの言葉はワシにはわからんねん」と俺に話しかけてくるのだが、 そのじいさんの言葉だって大抵わからない。 そのうち隣の紳士が気を遣ってじいさんがトイレに立った隙に 「背を向けた方がいいですよ。ずっと話しかけてくるよ」と教えてくれる。 忠告には従いたいが、じいさんは俺の肩をガシッと掴んで話しかけてくるので、 それを無視するわけにもいかないのである。 それに、そんなに嫌じゃないのだ。 ただ、何言ってるかわからないのだけが申し訳ない。 「お近くにお住まいなんですか?」とか聞いてみるが 耳が遠いのかそれには答えてくれない。 一つだけ、「漁師のお仕事をしているんですか?」というのだけ通じて、 「いや、植木屋や」と言っていた。 「前に、蜂の巣という店でお会いしませんでしたか?」と聞くと、 「蜂の巣は怖くない。植木の手入れをしていたら何か所もブツブツ刺される」みたいに本当の蜂の巣の話になってしまう。 2杯飲んで会計をし、店を出て明石駅へ。 せっかくここまで来たんだし、と姫路まで足を伸ばしてみることにする。 姫路駅には前に尾上さんと取材に来たことがあったが、その時はそんなに歩き回らなくて、 町の全貌は知らぬままだった。 まずはライトアップされている姫路城へ向かってみる。 19時過ぎだが城の周りの公園へは自由に出入りでき、 かなり近くまで行ける。 真っ白く輝く姫路城、この前、山形で8歳のハルト君が「お城が好きなんだよ」と言って、 姫路城のプラモを作っているのを見せてくれた。 「姫路城が一番好き」と言うのがわかるかっこよさだ。 端正かつ、威容がある。 公園を散策し、高台から姫路の夜景を見て再び町へ。 気になる店がいくつかあるがどこも混んでいるようだ。 歩いているうちに荷物が重いからか突然疲れが押し寄せ、 なんかやけに賑わっている「飛龍」という中華料理屋に入ることに。 自分の頼んだ味噌ラーメンは普通だったが、みゆきさんが食べた「バチラーメン」っていうのが、 「揖保の糸」のそうめんを使ったタンメン風のメニューで美味しかった。 知らなかったけど姫路は「揖保の糸」が生産されている場所で、それにちなんだ名物メニューらしい。 あっさりしたスープにそうめんが合う。 もっと散策したかったけど今日は朝も早かったし、とそこら辺で姫路を切り上げることにして 電車の中で眠りながら大阪へ戻る。 部屋に戻り、シャワー浴びて布団に倒れ込む。 足が熱くて仕方なく、保冷剤を当てて寝る。
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by chi-midoro
| 2018-09-03 03:26
| 脱力
目が覚めると二日酔いはそれほどひどくない。
昨日、駄菓子屋でラムネを買って「これ食べておけば大丈夫らしいっす!」と言って一気に食べたからかもしれない。 とはいえまだ倍は眠りたいぐらいのタイミングでボーイにプールに連れていってくれと言われる。 扇町公園のプール。もうあと数日で今年も終わりなのだ。 自分も泳ぎ納めをしておこうかなと思って頑張っていく。 10時頃に着いて13時ぐらいまでいた。 上がってみたら顔も体もめちゃくちゃ日焼けしていた。 無防備過ぎた。 しかしもう小学生は学校が始まっているためか、ほとんど人がいなくて居心地がよかった。 コンビニで昼ご飯買って帰って食べる。 夕飯は湯豆腐。 22時半からこの前行ってきた岡山の成田家さんに電話でインタビュー。 緊張したが色々丁寧にお話を聞かせてもらえた。 それが終わって仕事がすっかり終わった気になり、 酒飲んであとは眠くなるまでのんびりする。 「月の満ちかけ」というバンドのミニアルバムを繰り返し聞く。 聞いているうちに、なんとなく秋の朝の冷たい風の感覚を思い出し、 ああ、毎年切なくなるあの季節が来るんだな、と思う。
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by chi-midoro
| 2018-09-03 02:43
| 脱力
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