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ブラックニッカ日々 2016-7-23

セミの声、全開。

滝口悠生の「ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス」を読む。この前読んで好きだった「死んでいない者」よりも派手な感じの中篇で、やっぱりこの作品も時間軸に沿って話が展開していなかったり、いったいこの場面はいつの視点から描かれたものなのか、というのがわざと不安定なままにしてあり、それによって、ある時は強烈に魅力的に思えていた相手が10年後には時々思い出すだけの人になっていて、それが不思議だしなんか寂しいようなことではあるが、それをそのまま生きることの要素として肯定しようというスタンスの小説になっていた。

特に房子という恋人との出会いが語られる前半がよかった。
読んでいて小説が書きたくなる小説だった。

図書館に本を返しにいき、チャリでぶらぶら。

原稿を書く、のろのろと。

この前、深夜バスに乗っていて眠れない時間に、親戚のことを思い出していた。
それで、今後日記に書くことがない時は親戚との思い出を書いてみようと思った。

これはいつだったか忘れたのだが、俺が大学に通っていた頃、バイトしてターンテーブルを買ってDJのまねごとを始めて、生活費を切り詰めてレコードを買いまくっていた一時期があった。そんな頃に法事か何かで山形に行くことになり、年齢が3つ下のいとこの祐次君に「どっか、山形でレコード売ってるところない?」と聞いてみた。今思えば、なんか「俺DJやってます」みたいなのをいとこに自慢したかったのだろう。ダサいことである。

「確か、売ってる店がある」と言う祐次君の運転する車で七日町の方へ行き、ビルの何階かにあるCDショップに案内してもらった。主にJ-POPの中古盤を扱う店だったが、隅に少しレコード棚があった!と思ってスッスッスッと1枚1枚見ていったのだが全部レーザーディスクであった。

しかしそれを祐次君に言うのはなんだか申し訳なく感じ、「俺の好き系のじゃなかった」と言って来た道を引き返した。
あの時はすまん。

by chi-midoro | 2016-07-24 00:26 | 脱力
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