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ブラックニッカ日々 2016-9-16

朝起きて、山田かおり「株式会社 家族」を読む。
面白い。出てくる人がみんな愛しく思える。
続編もあるみたいなので読みたい。

図書館に本を返しに行き、また借りる。
近くの100円ローソンでカップ麺とコーン缶を買って昼食とする。

録画してあったお笑い番組みて横になってたら寝過ごした。
急いでシカクへ向かう。

ジモコロの徳谷さんがお店に来て、色々買って行ってくれた。
初対面だったが、爽やかな方だった。
徳谷さんが直接そう言っていたわけじゃなかったかもしれないが、話を聞いていて、
例えば地域に昔から根付いた因習みたいな少しディープな問題を掘り下げてみたいと思ったとしたら、
ネットでやるのではなく、シカクで売っているようなミニコミや、もっと腰を据えてちゃんと流通する本にした方が、
変な炎上に体力を奪われることもなく、真剣に受け取ってもらえる人にだけ届くのかもしれないと思った。
ネットはライトなものをさっさと捌いていくような感じで、紙とは違う受け取られ方をするというか。
器用に使い分けられるのが一番いいのだろう。

みゆきさんのお友達のおののさんがシカクに来て、くらもちふさこマンガを何冊か貸してくれた。
読もう。

20時過ぎに仕事を終え、途中のコンビニでトリスハイボール缶を飲んで帰る。

家に帰ると、ヤフオクで買ったカセットテープレコーダー用の電源ケーブルが届いていた。
早速デッキを持って来て差し込んで、みれない。差し込めない。線の方が穴よりデカい。
ダメだ。780円ぐらいしたのになー。しょうもねえ。

4分間ぐらいでご飯食べてひと眠りした後、昨日借りたDVDの中から「エベレスト」を見る。
この前、東京でとみさわさんやモギさんたちと飲んだ時に、とみさわさんが「あれ怖かったなー」と言っていたのだった。
で、見てみると、何が怖いって、酸素ボンベが足りなくなったり、登場する登山家が呼吸器系にダメージを受けて咳き込んでいたりして、
自分はどうやら窒息とか、肺がうまく機能しないみたいな描写がもう怖くて怖くてダメらしく、
ずっと貧乏ゆすりしながら見ていた。
一瞬の天候の変化で死ぬというあの感じ、富士山に3回だか4回登ったことがあるのだが、天気いい日と悪い日の疲労の差がすごくて、雨が降るだけで一気に体温を奪われて怖くなったのを思い出した。
最後、奇跡的に助かったが深刻な容態だったベックという人をヘリに乗せてふもとまで運ぶそのヘリの、危なっかしい飛行が印象に残った。救助する側も死と隣り合わせだろうな。

あと、ネパールのエベレスト登山ツアーガイドたち(主にシェルパという民族が従事しいるという)のしなやかかつタフそうなこと。むしろこの現地ガイドの人たちのことをもっと知りたいと思った。過酷な環境でそれに見合わぬ低賃金で働かされているとかとも聞く。

勢いにのって「100,000年後の安全」も見る。フィンランドの「オンカロ」という超巨大な地下の放射性廃棄物処理場についてのドキュメンタリー。映画の作りが結構ポエジーな感じで、イメージビデオっぽくもある。アンビエントな映像で。

廃棄物から放射線が発せられなくなる10万年後まで廃棄物を閉じ込めておくための施設なので、地上で戦争とか災害とかどんなことがあろうと大丈夫なように地下深くに作られた。広大なその敷地が廃棄物で満タンになったら入り口を閉じて、完全に封鎖するのだという。だけど、なんせ10万年はそのままにしておかねばならないので、10万年後までの未来の人がそれをピラミッドみたいに宝の山だと思って掘り返さないかとか、そういう懸念もあり、どうやって危険性を伝えればいいんだろう、字読めるかな、絵の方がいいかな?みたいな。

真面目な顔してインタビューに答える関係者たちも10万年後の未来人のことを語る内にみんな笑ってしまって、そのあほらしさがもはや可愛くすら見えるほどであった。これはもう誰が見ても星新一の世界。コントにも思える。人間には無理!

10万年後の人類を考える際に、距離があまりに遠すぎてわからないつって、過去を参照したら10万年前だとネアンデルタール人とかそういう時代で、「石でマンモスを倒して食べてたような相手にこの施設の危険性が分かる可能性は低い」、とかって関係者が言っているんだが、そこが腹立って、10万年後の未来の人はこんな今の人間の愚かさなんて一瞬で笑い飛ばしてくれる成熟した存在かもしれないじゃんな。まるで今が高度な文明だみたいに下にみやがって!むしろこんなゴミを未来に残さない10万年前の人の方がいいぐらいだ。

と、まあ、そういったことが滑稽に見えるように作った映画だということを差し引いても滑稽な現実すぎる感じだったのだが、福島の汚染水とか汚染土の処理とかも地下深くでなんとかするようになるのかな、と思って今検索したら30年以内に県外の最終処理施設に運ぶということが決まっていて、そこから先は検討中のようだった。

震災の余震がひっきりなしにあった頃に、会社ではもうみんな少しの揺れとかは慣れていて、顔色ひとつ変えず作業を続行(つうかいちいち揺れに怯えていた自分はからかわれる側だった)していた、その、揺れる大地の上でパソコンパチャパチャして働いている時に感じた人間の存在の無力感を思い出した。

by chi-midoro | 2016-09-17 05:06 | 脱力
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