やや二日酔い気味ながら午前中に起床。
昨日までで仕事が少し片付いたので今日はダラけることにする。 昔オレリアンが「絶対見てよ!」と言ってすすめてくれたマイケルジャクソンの「THIS IS IT」を見る。 適当なパスタを作ってむしゃむしゃ食いながら見る。 マイケル、このあとすぐ死んでしまうなんて信じられないほどに踊りにキレがある。 体をものすごく大きく動かすというよりは、細かな変な動き、誰もしないような変な動きを小刻みにしながら、 本気で歌い続ける。 リハーサルだけども、そこで歌って踊ることがすごく楽しそうに見える。 ステージの内容がすごく新しいとか、今生きてくれてたらすげー斬新なことをやっていただろうっていう感じではなくて、 俺の思うマイケルのそのままではあるんだけど、なんかこんな人がいるの面白かったなーとしみじみ思う。 色々ゴシップとか、ちょっと聞きたくないような逸話だってたくさんあるんだろうけど なんか愛らしく見える。 曲の終わりに、ジャーーーーーン!って全部の楽器が音を出してジャンッ!ってジャンプして終わるようなあれを、 執拗に何度も「ジャンッ!……ジャンッ!………ジャンジャン!」みたいに繰り返す演出が何か所があって、 あの終わりそうで終わらない感じ、そしてマイケルのさじ加減過ぎて周りのみんなの大変そうな感じが面白く、 真似したくなった。 昼寝の誘惑にかられつつ、勢いでクリントイーストウッド「父親たちの星条旗」も見る。 予算的には「硫黄島からの手紙」の10倍は使われているだろうと中原昌也の本で語られていたが、 確かに、戦闘シーンの激烈さが違う。 銃弾と砲弾の砂嵐の中を無我夢中で進むしかない感じ。 死と「早く故郷の彼女に会いてえよ」みたいな軽口が地続きにある感覚がまず、これでもかと描かれ、 その上で、摺鉢山の山頂にアメリカの国旗を立てた場面を撮影した写真がもとになって生まれるなんとも言えないバカバカしい顛末 (政府がその写真を勇敢な兵士の象徴として利用し、国民にPRして国債を買わせ、その金で戦争を継続しようと画策する。 そのために実際に旗を立てた兵士と実際はその場にいかなかった衛生兵がアメリカに召還され、 摺鉢山を模したオブジェに実際に登って旗を立てるパフォーマンスを満場の観衆の前でやらされたり、複雑な思いをさせられる) が、描かれていって、戦闘シーンと行ったり来たりしながら、「英雄像」と現場の悲惨さが対比される感じ。 摺鉢山をほぼ制圧した後に味方の誤射で死ぬ米兵とか……、あと冒頭の方で、硫黄島へ向かう戦艦が列をなして海上を進んでいて、 兵士が一人船から落ちるのだが、戦艦の列を乱すことはできないので放っておかれるとか…。 一旦戦闘が開始され、その場に降り立ったらどんな矛盾も関係なく死ぬか殺すかしかなくなる。 最強の強制力。 「硫黄島からの手紙」で、最後もはやこれまでと悟った日本兵が壕の中で手りゅう弾自決をしていく場面があるのだが、 それを米兵たちが見つけて「マジかよ…」みたいに感じるところなど、端々に二つの作品がリンクしていって、 重苦しい映画なのに、この映画を見てる喜びがズンズン湧き上がってくるのであった。 戦争映画を撮る、しかも硫黄島をめぐる対立する視点を両方別作品として撮るというデカい試みを当時75歳でやっている。 ヤバすぎる。想像を絶するタフさ。 そうしていると夕方になり、カレー鍋の準備。 ボーイズとそれを食べながら「グーニーズ」を見た。 しかし、自分の記憶していた以上にどうでもいい映画で、 あれこんなんだっけ!?と思った。 「バックトゥザフューチャー」は、何か胸が躍るものがあったが、 「グーニーズ」はとにかく腹立つガキがチャカチャカあっちゃこっちゃ行ってるだけで、 「冒険しようぜ!」っていう勇ましい気持ちとか、海賊船、金銀財宝とかのロマンなんかにちょっとだけすぐられる部分はある (あとデータっていう登場人物の珍発明とか)ものの、全体的には勝手にやってろ!っていう感じであった。 これ、なんで流行ったんだろう…。少なくとも真剣に見るもんじゃない。 子どもだから楽しかったんだろうか。 いや、でもあの骸骨でできたピアノを間違って引くと死ぬ!とかそういう感じは何かの、たぶんゲームとかのベースになって、自分も当たり前に享受しているのだろう。自分の立ってる足場の0.0何%は「グーニーズ」が築いたものなのかもしれない。
by chi-midoro
| 2017-11-02 03:14
| 脱力
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