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ブラックニッカ日々 2018-10-30

今日から釧路。
8月から関西空港ー釧路空港のPeachの路線が就航し、記念セールで往復1万円ぐらいでチケットを売っていて、みゆきさんと行きましょう!とそれを勢いで取っていた、その日が来た。
チケット代はクレジットで払っているからもういいのだが、宿泊費だとか足りるかわからん。
少しだけ原稿料が入っていたのを下ろしてなんとかする。

10時発の便なので7時過ぎには家を出る。
8時半頃に空港に着き、酒飲んだりして余裕を持って出発時間を待つ。

向こうは相当寒いんじゃないかと思ってリュックの中にフリースを詰め込んできていてそれがかさばる。
12時ぐらいにはもう着陸。下降時、少し揺れる。
そういえば昨日、インドネシアでLCCが消息を絶ったというニュースがあったのを、見てみぬふりしていたんだった。

空港に着くと、なるほどいきなり寒い。10度ぐらいだろうか。フリース早速着る。
もうこれを着てしまったら、あとはもう暖かい服はない。

空港の売店で缶ビールを買い、阿寒湖までバスで行く。
白樺の木だろうか、葉の落ちた細い木がずっと遠くまで立っている。
ザ・北海道という感じの広漠とした感じの風景。
バスの車両が古いのか、路面のでこぼこがタイヤを通じてダイレクトに車体を揺らす。
すごいバウンドして肘をぶつけたりする。

1時間ぐらい乗って道の脇に川が流れているのが見えだして、阿寒湖が見えてバスターミナルに到着。
バスターミナルにセイコーマートが直結している。久々のセコマ、嬉しい。

お腹が減っていたので、「食事の店あずさ」という食堂へ。
味噌ラーメンを食べる。野菜がたっぷり入っていて、ニンニクが効いていて旨い。
麺にコシがあってちぢれていて、北海道の麺という感じ。これが好きなんだ。
おそらく別にこの辺りじゃ、惰性で食べるぐらいの普通のラーメンなのかもしれないが、
自分はこういうのがずっと食べたかった気がする。

食堂に貼ってある阿寒湖遊覧船のポスターを見ると、間もなく今日の最後の便である15時発の船が出るようだ。
お会計時に乗り場をたずねると割引券をくれた。

言われた通りに道を折れたら湖がもう目の前。船の乗り場もすぐだ。

歩いていてすれ違う人たちはほとんどが海外の人で、
中国の人が多い感じだ。
薬局に入ったら、中国語が併記されていたので、多いのだろう。
遊覧船に乗る人たちもほとんどが中国の人だと思われた。

阿寒湖を80分かけて周遊する船で、オープンエアのデッキ席もあるがそこにずっといると寒い。
室内にはテーブル席と座敷席がある。
座敷席に座ってカップ焼酎を飲みながらぼーっと過ごす。
湖畔に尖った山がある、その形がかっこいい。

阿寒湖といえばマリモ、と定型フレーズのように知ってはいるけど、マリモがなんなのかわからない。
船内のアナウンスに耳を澄ますと、阿寒湖の中でも一部のエリアにしか生息していないそうで、
もともとはバラバラの藻だったものが、湖底の水の動きによって球状に集まってできていくものらしい。

眺めの良さそうなところでデッキ席に出ると、中国の人たちに写真撮るのを頼まれる。
みんな陽気な感じで、「お返しに撮ってあげようか」みたいにジェスチャーで言ってくれる。

湖の中に「チュウルイ島」という小島があって、そこに「マリモ展示観察センター」という施設がある。
船がそこに泊まって、しばし展示を見る。
マリモ、ものによっては30cmほどにも成長するそうで、ある時、崩れまたバラバラになっていくようだ。
なんか良い。
アイヌの人々の間でも神聖なものとして珍重され、儀式にも使われていたそうである。
島から見た湖の景色をできるだけ記憶に焼き付けるようにして再び乗船。
湖畔にエゾシカとかキツネが現れる時もあるみたいだけど、いくら目をこらしても見えず。
そう簡単にはいないか。

乗り場に戻るともうだいぶ日が暮れている。
バスセンターの向かいにある神社に賽銭を投げ、
さっき通りがかって気になっていた「まりも豆腐」というのを売る豆腐店に。
まりも豆腐は、水風船みたいなものに入っている丸い豆腐で、
抹茶が練り込んで緑色にしてあるそうだ。
1個100円だというので、「1個ください」と言ったら、
「エアが入ったのがあるから」と5個もビニールに入れてくれて、
100円を受け取ろうとしない。「エアが入ったものだからいいよ」と言うが、
「いや、それは、いや」と100円を差し出し続けていたら「じゃあ100円だけもらいます」と受け取ってくれた。
お得過ぎる。

オーソドックスに醤油をかけて食べるのが一番いいらしいので、
醤油をどこかで買うかーと思っていたら、その後にチェックインした近くの宿のおかみさんが醤油を貸してくれた。
つまようじで水風船をプチッと割って豆腐を取り出し、醤油かけて食べる。
形の面白さとかどうこうを抜きにして、豆腐として素晴らしく旨い。
よく味わうと確かに抹茶のコクがあるようにも思える。

宿の脇の寂れた通りは「まりも通り」、その通りの路地を折れたところにある銭湯は「まりも湯」と、どこもマリモである。

もう辺りは真っ暗だが、「アイヌコタン」というアイヌの踊りが見れたりする施設は遅くまでやっているようなので、歩いて行ってみる。木彫りの民芸品を売る店に入っていくつかキーホルダーなど買い、入場無料の資料館でアイヌの織物とか見たりした後、「民芸喫茶 ポロンノ」という店に入って、名物の「ポッチェイモ」と鹿肉の汁ものと豆が入った炊き込みご飯のセットを食べる。鹿肉は「ユック」、汁ものは「オハウ」というらしい。ユックのオハウ、ということだ。炊き込みご飯は「アマム」といって、鮭の腎臓の塩辛みたいな「メフン」という塩気のある珍味をちょいっと乗せて食べる。

ジャガイモを冬の雪の下で発酵させて作るという「ポッチェイモ」は、シャクシャクっとした食感と独特の濃い風味が特徴で、確かにジャガイモの味もするんだけど全体的に今までに食べたことのない味。みゆきさんは「パンみたいだ」と言っていた。

鹿肉が最高に旨い。この汁もの自体も不思議な味がした。今調べてみたら昆布ダシに塩で味をつけてるだけらしいのだが、肉から出る旨みなのかおかわりしたくなる味。ご飯と「メフン」もめちゃくちゃ合う。沖縄のヤギ料理とか、自分にとっては「うーん、珍味」っていう感じでちょっと苦手なのだが、今回食べた色々はすんなりと美味しい。今風にアレンジされているのかもしれないが。

再びバスセンターの方に引き返し、「まりも湯」に寄ってみる。この前シカクで買った「ひなびた温泉パラダイス」という本にもこの銭湯が出て来て、気になっていたのだ。貸しタオル無料。入浴料500円。源泉かけ流しで、この辺りの温泉は神社から湧いていると書いてあった。湯舟はそれほど大きくないが、湯が熱くて、体が冷えていたから気持ち良い。マリモに見立てた木の玉を浮かべて入ってね、みたいな風な説明書きがあって、そのようにして入る。

番台のお母さんは車かバイクで来た者だと思ったらしく「これからどこか行くの?今日は道路にシカが出ているらしいから気をつけないと、ああ、今日は行かないの?それがいいですよ」と教えてくれる。「今日は寒いでしょう。昨日あたりから急に寒くなったんですよ」とのこと。

「まりも通り」脇に「炉端 浜っ子」という居酒屋があって雰囲気が良いので、一杯だけと思って飲みに入る。この店は、「狙った恋の落とし方。」という中国で放映された人気ドラマのロケ地で、ドラマ内で美人四姉妹が働く居酒屋になっていたそうなのだ。というか、その「狙った恋の落とし方。」の大ヒットこそが釧路に中国からの観光客が増えた要因なのだとか。聖地である。

聖地であるが、聖地感は全然なく、寡黙な大将と、穏やかそうなお母さんが二人でやっている渋い店。さんまとシイタケを焼いてもらい、チューハイを飲む。さんま旨すぎる。シイタケ旨すぎる。ただ焼いただけでこれだもんな。自然の力、偉大なり。

満喫して宿に戻り、セコマで買った酒を飲む。
宿のお風呂も源泉かけ流しで、誰もいない貸し切り状態。
ここのお湯は硫黄感が薄くて、温泉っぽい香りがしたりぬめりがあったりはしないサラッとしたものなのだが、なんかでも芯から温まるような、まあ、気持ちの問題か。とにかく好みである。

もったいなくて2回入って寝る。

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by chi-midoro | 2018-11-06 16:13 | 脱力
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