今日、高校野球を見に甲子園に行こうと思っていた。
しかし、何時からかなと思ってネットで調べたら今日は休みで明日明後日で終わりだと分かった。 なのであぶねーと思って行かなかったのだが、 もし行ってたとしたら甲子園の前でそれを知り、駅前のイオンの4階でこの前見かけた元阪神タイガースの川藤幸三の経営するラーメン屋、その名も「川藤屋」で昼飯にラーメンを食べ、イオンで酒を買ってその辺りを散歩して帰っただろう。せっかくここまで来たしと、ららぽーとのユニクロでTシャツでも買っていたかもしれない。 そんな、実際には起こらなかった一日の自分が思い浮かんだ。 どこにも行かず仕事をすることにした。 なんとか進む。 お昼は絶対に美味しいラーメンがよかった。なぜか今日のラーメンは大事だと思っていた。 お盆休みかと思った近所の光龍益にふらっと行ったら営業していて、食べる。 食べているうちに疲れてくるけど美味い。 帰って少し横になる。 よく考えたらかなり切羽詰まっていた取材について、ようやく動き出す。 取材のお願いをするためにいきなりお店に電話をかけるのは本当にドキドキする。 「いくつも恋して 順序も覚えて kissもうまくなったけど 初めて電話する時には いつも震える」 というPRINCESS PRINCESSの「Diamonds」の歌詞が脳裏をよぎる。 なんとか来週頭に約束を取り付けることができ、ホッとした。 今の自分は、あまり原稿料はよくないけど、とりあえず、バッと取材してダッと書ける無記名の原稿と、 少し大変だけど名前も出て自分にとっても興味あるものを書ける原稿と、 月に1つか2つぐらいさらに時間をかけてやる原稿があり、 6:3:1ぐらいになっている。 でもそれ以外に、本当は一番がんばりたいチミドロの録音や、パリッコさんと作りたい酒の本などがあって、それはどれもやりがいがあるし、「出してくださいよー!」と言ってくださる方もいたりするのだが、日々の細かなことや収入のノルマに追われて進まない。 って書きながら、こんなに時間を好き放題使ってるんだから頑張れよという声が聞こえた。このままじゃ大事なことが最も後回しになってしまう。 夕飯はレタスなどもろもろ蒸したもの。 あさって、住吉区の朝日温泉のイベントで赤犬のカモさんと一緒にラーメンブースを出すことになっており、そのための麺を作る。20人前を想定するとのことで、強力粉2キロを4回にわけて生地にする。 ボールの中に500グラムの強力粉を入れ、200ccの水に塩5グラム、かんすい5グラム(玉置さんがくれたやつ)を溶かして少しずつボールに入れながら指でかき回していく。 何度やっても最初に小麦粉の中に手を差し入れる瞬間はドキドキする。 「いくつも恋して 順序も覚えて kissもうまくなったけど 初めて電話する時には いつも震える」 というPRINCESS PRINCESSの「Diamonds」の歌詞がまた脳裏をよぎる。 その際、こねてはいけなくて、あくまで小麦粉全体に水が行き渡るように、指がただのそういう形のフォーク状のものになったような気持ちで動かしていく。最初はさらさらだった小麦粉の感触が徐々にほろほろとそぼろっぽい感じになっていく感触を感じながら、手を動かし続ける。 こういう時は、何かを考えてるわけじゃないけど、何も考えてないわけじゃない。おそらくプロの製麺の人だったら(そもそもこんなやり方じゃないだろうけど)、あ、この感触は、加水率が低すぎるぞ、とか、やっぱり良い小麦粉は感触が違う!とか、色々繊細な情報を受け取っているのだろう。 でも端からみたら無心にやってるような。そういう時間はストレスがない。上手な人はこういう時間を作って堂々巡りのネガティブな考えから距離を置いているのかもしれない。 と、感じるような心地よい時間であった。回を重ねるごとにいい生地ができた感あり。 どんなもんだろと思って、少し麺にして、めんつゆをかけて食べてみた。 相当うまい。
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by chi-midoro
| 2016-08-20 03:34
| 脱力
前に金券ショップで大阪-京都間の昼得キップを買って1枚余らせていたのをふと思い出した。
「そうだ、京都行こう」と普通に思って行った。 京都国際マンガミュージアムで江口寿史展が開催されていて、それが9月あたまで終わるので、行っておくことに。 マンガミュージアム、何年か前に一度来たことがあったのだが、こんなんだっけ!と思うほど、ズラーっとコミックスが棚に並んでいて、みんなそこら中に座って読んでいる。中国語はじめ翻訳版の棚もあって、外国の方も一緒になって読んでいて面白い。休日のブックオフのマンガ棚ぐらいの人口密度。 江口寿史展は、これまで何回か展示を見たり画集を見たりした時にも思った通り、ある時期の絵がすごい好きで、それ以外はそれほど好きじゃない。描かれている女の子が好みじゃないのかもしれない。単純に。でも、自由閲覧コーナーの本にあった「わたせの国のねじ式」という、ねじ式とわたせせいぜうのハートカクテルの世界を組み合わせた短編は絵柄も話も完成度が高くて面白かった。あと江口寿史が組んでたバンドに「遊人」が所属してて、そこも仲良しだったんだなーと思ってなんか覚えておこうと思った。 展示を見終えて館内をうろうろ。読みたいマンガはたくさんあるが、どこから手を付けていいやら途方に暮れて結局展示だけ見て帰ることにする。近藤ようこ「見晴らしガ丘にて」だけ、座るところなくて立って読む。 江口寿史グッズ、Tシャツの可愛いのとかあったら買うぞとばかりの勢いだったが、分かりやすくあのタッチの女の子をプリントしたようなのはなくて、あえて少し外した感じの、字だけのとかしかなくてポストカードを2枚買って帰る。いつも江口寿史は少し外してくる! 丸太町の誠光社まで20分ぐらい歩いていく。相変わらず最高の本棚で、欲しい本がありすぎて怖いから見たくないほどであった。最近気になっている小磯竜也というデザイナーの人が装丁をやったやたらかっこいい本があったので手に取る。「矛盾不純」というタイトルで、「八角文化会館」という日本の辺境を紹介する面白い本の増刊みたいな小冊子。1000部限定で1000円。買うしかない。あと、小田島等さんがジャケをやってた「ジョンとポール」という音楽ユニットのこれまでの4枚のアルバムをひとまとめにしたセットが1000円で売られていたので買う。 1万円持ってまた行きたい。いいなー誠光社。帰り際に「IN/SECTS」という雑誌の6.5号というのが目に入って、パラパラ読んでみると、FOLKとPULPとHOPKENという大阪のギャラリーというかイベントスペースというか、CDや本を売ったりご飯も出すから一概にはくくれないお店の店主対談みたいな企画があって、特にFOLKとHOPKENは面白いイベントをしていたり、HOPKENには自分も呼んでもらったことがあり、気になるところだったのでななめ読みした。この名前の並びにシカクは入ってこないかーと思って少し寂しくもあったが、みなさんお金のこととやりたいことの間で苦闘しているようで参考になる話だった。すでに小銭しか無かったので今度買うことに。 リカーマウンテンで発泡酒を買い、鴨川沿いをずっと歩く。 疲れ果てて帰宅。 今日締め切りの仕事をしたり、熱闘甲子園の録りだめてあったのを見返したり、もう少し仕事したりする。
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by chi-midoro
| 2016-08-19 02:05
| 脱力
乾燥材と一緒にビニール袋に入れておいたケータイ。
バッテリーを差し込むとギーギーという音を発しながらカメラ撮影用のフラッシュがチカチカと点滅して、ロボットだこいつと思った。 ラズウェル細木さん、モギさん、ひろせさんが関西にきていて、今日は大阪で飲む予定だというので昼過ぎに合流。 そのだ⇒ハイハイタウンのまもる⇒正富とハシゴ。 案内役だったのでいつものように大変緊張したが今回もなんとか喜んでいただけたようでよかった。 ラズ先生はじめ、みなさん酔狂(というのは失礼なのか)というか、今回も青春18きっぷで京都まで来たらしいし、甲子園のかち割り氷でモヒートを作ろうとして失敗したり、楽しむために労力を惜しまず、しかも誰も見向きもしないような小さな楽しみを喜んでいるところ、こうして生きていけたらと思うような方々である。 そんなラズ先生に、シカクのような規模で面白いと思う人の本を手作りして売るというのは素晴らしいことだと思う、と言っていただき、嬉しかった。 実際、最近はずっと、小さいけど顔が見えるようなつながりやローカルなものばっかり魅力的に見える。でもそういうものはお金に結び付きにくいからやり方が難しい。最低限、生きていけるだけの金、たまには遊びに行ったり、週に一回外食できるぐらいの。 23時ごろ帰宅。 あれから少し考え直したのだが、「シン・ゴジラ」のあの楽観的過ぎるようにも見える政府や対策本部の人々の前向きで全力の姿勢は、今のタイミングでゴジラを暴れさせ、街を破壊して、さらにそれが震災と原発事故をなぞっているような映画を撮るには絶対に必要だったのかもしれないと思った。前向きな人々が力を合わせることや、日本はやり直せる的な要素を置くことで、その反動としてゴジラを極悪に描けるというか。バランスを取るための片方の重石だったような気がする。そっち側が存在しないとバランスが崩れ、そもそも映画のプロジェクト自体が成立しなかったんじゃないだろうか。 スマホ、試してみたら電源が入った。 データを少しずつ移すことができた。 タッチパネルがうまく動かない時もあるけど。 あんなに泳いでたのに動くとは不思議だ。 #
by chi-midoro
| 2016-08-18 01:00
| 脱力
海パンのポケットにケータイ入れたままプールに飛び込み、しばらく泳いだのち、
あれそういえばケータイどうしたんだっけと思ってゾッとした。 すぐにあがって確かめてみるも電源は当然入らず。 ということになったので、メールでしかやり取りしていていない方でこれを見ている方がいらっしゃいましたら、 私宛にメールを送ってください。いつかお返事します。
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by chi-midoro
| 2016-08-17 13:58
| 脱力
福永信「星座から見た地球」を読む。 A、B、C、Dと呼ばれる子どもたちについての掌編が、A⇒B⇒C⇒D⇒A⇒B…と延々繰り返される小説で、ある時のAは小学生ぐらいの男の子、またある時のAは幼稚園児ぐらいの女の子で、という感じで、性別も年齢も固定されておらず、誰でもそのABCDに置き換えられ得るみたいな。それどころか、時にはまだ生まれてない子どもだったり、もうすぐ死を迎えるらしい子どもだったり、犬やチョークや猫だったりするらしくもあり、それぞれのエピソードが響き合うように見えたり、そうでもなかったりして、連関を見出そうとするとすごく疲れるんだけど、どうやら構造的なことは考えずにただただ読んでいくのでじゅうぶんみたいだ。一見バラバラなものが似ていたり、まったく違う人物が近いことをしたり考えていたりするという、そういう繋がりの面白さに焦点があたっていると思う。 ただ俺はそこに登場する子供たちの描かれた方が、大人の思う純粋性みたいな気がして、そんなに入り込めなかった。読んでいてちょっと疲れた。朝から仕事のことでイライラしてたからかもしれない。急いで読むような本じゃないんだ。 天一でラーメン食べてシカクへ。通販作業しながら、今日は色んな人がわっとお店に来て、挨拶したりしゃべったりしたいのだが、そうなると自分が今何をやっていたか忘れてしまうので、割と黙々とやっていた。器用にできるようになりたい。 ここ最近ツイッターをみたらたくさんの人が「シン・ゴジラ」を絶賛している。数日前、酔った勢いで金券ショップで1400円の前売り券を購入しており、調べたら20:15から梅田のステーションシティシネマで上映するというので、シカク終わりに見に行くことにする。そしたらその時間はレイトショー扱いだから1300円で見れるんだそうだ。つまり、100円損した。 ポップコーンのL、500円のを買って食べつつ見る。眠くなったらどうしようと思ったがそんなことなくずっと面白かった。放射能を発しながら東京をバンバン破壊していくゴジラを何かの比喩みたいに感じずに捉えるのは難しい。ゴジラに翻弄される内閣や東京都や自衛隊、対策本部といった様々な組織も、日本の今とか、震災直後とかを連想せずにはいられない風に描かれている(デモ隊が国会前に集まっていて、中ではみんな寝てる、みたいな描写があってそこはイヤミっぽかった)。でもとにかくこの映画の中では組織は壊れかけても再生し、それを構成する一人一人がいつも全力で非常事態に向き合っている。嫌な奴も脱落者も出てこない、前向きな組織だ。それが良いとか悪いとかじゃなく、ポジティブな描き方だと思った。 ゴジラがめっちゃビルとかぶっ壊すので、大勢の人が死んでいることは当然におわされるのだけど、具体的な被害者数が出てこないのは何かへの配慮なのだろうか。「総理、すでに何万人の人が死んでいるんですよ!今すぐ攻撃を」とかいうセリフがありそうでない。 というようなことを思いつつ、ゴジラの直視できないほどの怖い造形にぽかーんと見入ってしまった。もうなんか口の中とかビラビラでヤバい。血の描写もすごかったし、最初の形態の醜さとか、最後の凍結に至るまでのエグいもがき方に庵野監督の意地っつうか性癖というか、ヤバいとこまでやってやるぞという執念を感じました。目が怖かったなあー。 映画を見た人と語り合いたかったが、一人なのでとりあえず映画館出てすぐの風の広場で発泡酒を買い、グイグイ飲みながら夜景を眺める。 #
by chi-midoro
| 2016-08-16 03:31
| 脱力
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